2021年5月15日土曜日

「森谷式翻訳カレッジ」のTwitter公式アカウントによる投稿が大炎上している件

 5月8日、多くの翻訳者たちをブロックしていた「森谷式翻訳カレッジ」のTwitterアカウントがブロックを突如解除しました。それにより、これまでこの講座に疑念を持っていた翻訳者たちが一斉にコメントを付け始めました。

それに対してなんと森谷式翻訳カレッジ側は返信を始めました。自分たちも主張したいところは主張すべきと思ったようです。ところがその内容があまりにも業界の翻訳者を侮辱しているとして猛反発を食らい、現在もバチバチのバトル状態が続いています。

中でも最も炎上したのが5月12日のこちらのツイートです。


この発言はつまり「このアカウントに対してすぐにコメントや引用RTで返信してくる時間がある人は暇な人だから、それはつまり翻訳の質が低いということなのではないですか」と言っているのです。

さらに「翻訳業界のこれからをご心配されているのではなく、質の高い翻訳者が増えて案件が来なくなることを危惧しているのではないでしょうか?」と言い放ったのです!

これにはさすがに私も反論しました。詳しくはこちらをご覧ください。

それにしてもこの公式アカウントやらを担当している「スタッフ」と呼ばれている人の、森谷講師への傾倒ぶりはひどいものです。

この方は実際、事務の方か講師の方か分かりませんが、森谷先生の指導を受ければ、我々のような"凡庸な"翻訳者たちが何年もかけて学習する翻訳技術を半年で身に付けられ、我々が仕事を取られると恐れおののくような優秀な翻訳者が次々に誕生するとそう本気で考えているのでしょうか。

もし「そうだ」と言うのなら、従来の方法で勉強してきた我々翻訳者が能力的にこの講座の講師・受講生に劣ると宣言するものであり、ひいては現在市場に出回る産業翻訳の成果物を「質が低い、従って我々が輩出する優秀な翻訳者たちの手によってすべて書き換える」と言い放つことになるのですが、それを理解しているのでしょうか。

このツイートからは、そういう思いが伝わってくるのです。我々従来型翻訳者の翻訳の品質が低く、「カレッジ」の講師の翻訳の質が高いと。我々の学習方法が間違っていたならば、我々を指導した指導者も否定することになります。大勢の人を敵に回しているのが分からないのでしょうか。

この方をはじめ、講座の一連のスタッフにとっては浅野・森谷両講師は「翻訳という仕事への道を開いてくれた」恩師なのかもしれませんが、カリスマとして祭り上げすぎではないでしょうか。翻訳指導の方法ひとつで、少なくとも数年以上必要な学習期間を本当に半年に短縮できるものでしょうか?そんな方法が本当にあるなら世界中から取材が殺到しませんか?

「カレッジ」にそのような能力があるなら、ノーベル賞の受賞候補になるような教育機関として国内外の報道機関、大学や大学院などの高等教育機関、AIや機械学習・脳科学の専門家などから取材の申し込みが来るのではないでしょうか?素人を半年でプロにするカリキュラムがもし本当に実在するとしたらそのぐらいの大騒ぎのはずなのですが。

でも本当にそのぐらいの勢いで、この「カレッジ」のスタッフだか講師だか分からない「中の人」は森谷講師の事を崇拝しているようです。外からもう何を言っても響かないでしょう。

もうまともにガチバトルをするのも面倒になってきました。まともな議論が成立しないからです。Twitterでも言ったのですが、まるであさっての方向にボールが返ってくる「ボコボコ壁での壁打ちテニス」のようです。

こんな投稿を繰り返している翻訳講座に、まともなリテラシーを持った人が入るわけがありません。もう、中の受講生と講師とスタッフだけで、独特のコミュニティが出来上がっているのだと推測できます。特殊な世界だなとつくづく思います。

そういう講座で展開されている授業は一体どういうものなのでしょうか。非常に興味があります(いいえ嘘でした、興味ありません)。

――今日はここまで――
「森谷式翻訳カレッジ」の詳しい経緯についてお知りになりたい方は3月10日のこちらの記事をどうぞ。

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