2017年12月25日月曜日

年の瀬

ずいぶんと長く更新をサボってしまいました。6月にこのブログを開設してから一気に仕事の引き合いが多くなり、切れ目なくお仕事をいただいて夏から秋冬を駆け抜けてきました。年末年始こそゆっくりしたかったのですがそうもいかなくなりました。

個人の翻訳者としての事務仕事については、前半の方で主にお話しさせていただいてきましたが、後半はネタが尽きてしまい、今に至ってしまいました。




でも、年が変わると毎年恒例の確定申告が待っています!!いつも早めにやらねばと思いながら後で切羽詰まってからやるという...子どものころからの習性が抜けていません。

そろそろ領収書の整理など始めなければなりません。

以前にもお話しましたが、私は「マネーフォワード」というオンラインの会計ソフトを使っています。見積書や請求書の作成機能もあるので、普段の仕事の時からバリバリお世話になっています。

このサービスの便利なところは、一旦見積書を作ったらそれを請求書に変換でき、さらには請求書に対して入金処理をすると、自動的に売り上げに反映されるというところです。

最近は他にも類似のサービスも出ているので、これは標準の機能なのかな。

簿記の知識の全くない私でも使えてしまうので、このまま簿記の知識はないままで終わりそうです(笑)。

今年は新規の取引先からも色々とお声をかけていただいたので、確定申告作業はますます煩雑になりそうです。

また何かシェアできそうな情報を得ましたらお伝えします!

2017年12月7日木曜日

時にはチャレンジしてみる

自分のできる量の範囲内で、自分の得意分野で受注するのが望ましいですが、時にはやったことのない分野や、やったことのない分量にチャレンジしてみても良いと思います。



私は現在は一日に

・英日 1300ワード
・日英 2600字

程度が穏やかな日常生活を送れる、喜ばしい分量(笑)なのですが、時にはこれを大幅に上回る量だったり、複数案件重なってくることもあります。

「うわあ、やれるかなあ」と思うギリギリのところで受注して、何とか間に合わせる、という経験も、時にはやってみると、自分の「コンフォートゾーン」を抜けて新たな境地が開けるかもしれません。

ただ、あまりこれをやりすぎると、先方にそれが当たり前だと思われるとしんどくなるので、無理しすぎないことも重要です。

日本も海外も、これから年末、年度末に向けて発注が多くなる時期です。
日本の企業の場合は翻訳用に予算が取ってある場合などは、3月に向けて一気に使ってしまおうという会社も、あるにはあります。

忙しい時期に頑張って要望に応えて納品していくと、信頼を得ることにつながる可能性もありますし、必死に訳すことでいわば翻訳の基礎体力、のようなものもついてくるかもしれません。

この道何十年、という私よりもっともっと先輩翻訳者の方々が、驚異的なスピードで驚異的に高品質な翻訳をされているのは、そうやって必死でかじりついて訳すことを続けた基礎体力の積み重ねなのかもしれないと思います。

英語を見るだけで勝手に指が動くぐらいのところまでいつかはいくのでしょうか...。

2017年12月6日水曜日

通訳翻訳ジャーナルの定期購読

『通訳翻訳ジャーナル』と言えば一度は手に取って読まれてことがある方は多いと思いますが、私も興味がある号の時に時々Amazonや地元の書店で買い求めていましたが、パラパラとめくるだけでなく熟読しようと思い、定期購読することにしました。

http://amzn.to/2nK8kH0



雑誌の定期購読というとFujisan.co.jpも有名ですが、同誌について言えば出版元のイカロス出版のウェブサイトに直接申し込みするのが一番お買い得なようです。



私は子どもが幼稚園に上がったころから本格的に自宅で翻訳の仕事をするようになり、情報収集源としてよくこの雑誌を利用しました。

最近ではコンスタントに受注できるようになってきたのであまり熟読することも少なくなったのですが、そんな今だからこそ「セキュリティ対策」や「心構え」など、翻訳者として時々振り返る必要のあることを思い出させてくれる記事もたくさんあります。

同業者の方々が様々工夫されていることなどは、本当に勉強になります。

翻訳の質の向上とスピードアップは永遠の課題です。
まだまだ改善の余地だらけです。

2017年12月5日火曜日

英語の類義語・対義語オンライン辞典

カバのイラストがかわいい英語の
・類義語 (Another word for)
・対義語 (Opposite of)
・その他(意味、その語から始まる語句、その語で終わる語句....)

などが調べられる便利なオンライン辞書を見つけましたのでご紹介します。

Word Hippo (https://www.wordhippo.com/)


英訳の時など、対義語がなかなか思い浮かばないときなどに便利です。
"Select Option"と書かれているドロップダウンリストから調べたい項目(類義語、対義語など)を選び、その下の欄に調べたい単語を入力して"Find it" ボタンをクリックすればOKです。

ドロップダウンリストには「英語に訳す(Translate to English)」「英語から訳す(Translate from English)」という項目もあり、対象言語には日本語もあります。日本語を外国語として英語の話者がどう定義しているか、見るのも興味深いと思います。

2017年11月24日金曜日

世界時計

ひとりで翻訳の仕事をしていると、だいたい常に一緒に稼働しているクライアントは1件か2件に限られてきます。

2件ぐらいの案件を一度に抱えていると、それ以上の依頼は断ることになり、いつも断ってばかりいると当然のことながら「あの人はいつ頼んでも空いてないな」ということになり、だんだん疎遠になります。

そして私がいま受注量が多いのはあるアジアの翻訳会社ですが、そこのソースクライアントは主にヨーロッパの企業で、ロンドン時間(日本時間-9時間)の朝10時から昼の1時にあたる日本時間の夜7時から10時にメールが多く入ります。

特に夜の9時台にメールが多いのでどうしてかなと思っていたところ、日本時間の21時はグリニッジ標準時(GMT)の正午でした。



皆さん昼頃から翻訳の発注を始めるのでしょうか。あるいは、11時ぐらいに来た依頼を調整し始めるのがその時間なんでしょうか。

いずれにしても私は、携帯電話の「世界時計」の機能を使い、日本時間の他にソースクライアントになりそうなロンドン、ミュンヘン、ニューヨークなどの現地時間を登録しています。

すると日本時間の午前中はヨーロッパは深夜ですし、アメリカは勤務終了時刻を大幅に過ぎた夜ということが分かります。

私には小学生の子どもがいるので、ヨーロッパの時間に合わせて寝起きする、ということもできないのですが、ある程度「あっちは今何時なのかな」ということを意識して動くようになりました。。

インターネットが発展して、世界中のクライアントが世界中の在宅翻訳者に翻訳を依頼できる時代になりました。

うまくいけばお客さんが寝てる間に翻訳が出来上がっている、ということにもなりますが、その裏ではもしかしたら徹夜している翻訳者がいるかもしれません。


2017年11月17日金曜日

原稿のワードファイルが...

作業中のワードファイルがめちゃくちゃ扱いにくくて泣きそうです。
ちょっと触るだけで書式がぐちゃぐちゃに...



ああ、パソコン教室でワード&エクセル習った方が良いのでしょうか。
基本的なことはできてるので中級のワード、エクセル習いたい。

というか、自宅にヘルプデスクの方出張してきてほしい。
(でもそうしたらこの仕事のギャラは吹っ飛ぶけど)

予定外の仕事で苦戦しています。今日はブログはこれにてお休み。

2017年11月16日木曜日

請求のタイミング

単発のお客様を除き、普段私は毎月同じタイミングで請求書を発行しています。
得意先の経理で締め日と支払い日のタイミングが決まっている場合にはそれに合わせていますが(そのようにリクエストいただいている得意先もあります)、それ以外はだいたい

・20日締め翌月末払い

というタイミングで請求書を発行しています。



納品のタイミングによって20日締めが難しい場合は、多少前後することもありますが、いつも納品日の数日後または20日締めで発行して、発行日の翌月の末日を支払い期限にして請求書を起こしています。

新規のお客様には納品後、不具合がなかったか尋ねるとともに請求書を送らせていただいてよろしいですか、とメールを入れてから送っていますが、2件目以降の取引の場合は、各月の20日にまとめて請求書を発行してまとめて郵送しています。

ですから毎月20日はいつも「ザ・事務仕事デー」です。今月もまた20日が近づいてきました。

ちなみに郵送用の82円切手は去年までの年賀状の書き損じを郵便局にもっていって、大量に交換してもらいました。あと数年分は持ちそうです(笑)。

2017年11月15日水曜日

5x9

先日訳していた英語の資料の中に、「5x9」という表現が出てきました。
「24x7」という表現はよく出てくるので、「週7日24時間」とか「年中無休24時間」などと訳しますが、「5x9」も文脈からどうやらその類の表現であることは分かったのですが初見だったので、Googleさんにお尋ねしたところ、(平日)9時間稼働×週5日、を示す表現だと判明し、「平日稼働5日間」と訳しました。「5×9」のことも「9×5」のこともあるようです。



日本人の感覚だと平日の稼働時間は「8時間拘束7時間労働」もしくは「9時間拘束8時間労働」であり、一日の労働時間は8時間というイメージが強く、9×5と言われてもピンとこなかったのですが、英語圏では「拘束されている時間は全部勤務時間」という感覚なのか、一日は9時間稼働している、という感覚のようです。

一瞬「9時から5時ということか?」とも思ったのですが、それだと「×」(掛け算)が使われている意味が分からず、やはり「9時間を5日間」が平日を表している、という解釈で正しいようです。

ちなみに海外では朝の業務開始は9時ではなく8時というところが多いようにも思います。はっきりと尋ねたわけではないですが、現地時間の8時と思われる時刻からメールが入り始めることが多いからです。

8時から5時までの9時間拘束されて、平日の一日が終わるということのようです。
こういう数字表現はいろいろありそうですので、また調べていって面白い表現が出てきたらシェアします。

2017年11月14日火曜日

忙しい週末やお盆、年末

平日毎日更新を目標にしているこのブログですが、昨日はスキップしてしまいました。夜10時半の締め切りを終えて、残り1時間半ある昨日の日付のうちに駆け込みで投稿するという気力もなく、そのまま布団に倒れ込んで寝てしまいました。



翻訳の依頼というのはどういうわけか金曜日の午後に来て月曜の朝イチに欲しいとか、盆休み前の金曜日に来て盆休み明けに欲しいとか言われることが多く、こちらも週末や盆と正月は休みたいので一旦はお断りするものの、コーディネーターから「そこを何とか」とねじ込まれて結局休み返上、場合によっては睡眠を削って対応するという過酷な商売です(笑)。

街頭にイルミネーションが灯る今ごろの時期になると、「ああ、今年は年末年始に大型の仕事が入りませんように」と祈るばかりですが、なぜか年末年始になると皆さん、今年の仕事を来年に持ち越さないように年内に終わらせよう、という依頼主が多く、「正月休み明けに下さい」というよりは「年内にください」というパターンが多いので、おかげで正月休み中に稼働することは少ないですが、その分12月の前半は忙しくなります。

あと、当然かもしれませんが、翻訳の受注量は世の中全体の景気に左右されます。企業の売り上げが落ちて緊縮ムードになると、「翻訳は外注に」という流れが一気に冷え込んで社内の英語ができる人に振られていったりします。

まともに翻訳なんてやったことがない人が海外駐在経験があるというだけで通常業務のうえにプラスオンされて泣いているケースを幾度となく見たことがありますが、やはり財務担当者から見ると翻訳は贅沢品なのでしょうか。

ともあれ、世間が休んでいる土日に稼働し、平日の合間に役所に行ったりできるフリーランスは、飲食業や美容師さんと同じ、サービス業に分類されるのかもしれません。


2017年11月10日金曜日

海外からの引き合い

いま私は海外の翻訳会社2社、国内の翻訳会社数社、国内のソースクライアント数社と取引していますが、現在は世界的に景気が良いようで(株価も25年ぶりの高値をつけたとか)、仕事が市場に出回っている量が全体的に多いと感じています(翻訳に限らず)。

仕事が増えた増えたといっても、国内の取引先からの受注量は平年並みなので、私の仕事量に影響しているのは海外からの引き合いです。



TranslationDirectory.com

というディレクトリサイトに自分の情報を掲載したのは今年の春ですが、そこで連絡先を知りました、とコンタクトしてくる海外の翻訳会社がここ2カ月ほどで激増しました。

これは私の実力がどうとかそういうことではなくて、世界中の翻訳業務の市場がいま、非常に活性化しているということなのではないかと思います。

私はいま取引しているクライアントからの仕事で現状は手一杯なので、ディレクトリ経由でコンタクトしてくる海外の翻訳会社からのメールにはほとんど返事できないのですが、日本語翻訳でよほど手が足りないらしく、メールを無視していたらある日Skype経由で連絡があった人がいて、仕事の合間の息抜きのつもりで知らない人と世間話でもしようと思っていたら実は相手が翻訳コーディネーターだったということがありました。

中国語で話しかけられたので「中国人のメル友もいいかもしれない」と思い(実は中国語を勉強したいのです)、「你好」などと書いていたら、いきなり

「Tradosを持っているのか」
「レートはいくらだ」
「今、仕事の混み具合は」

と聞かれてびっくりしたので(難しい中国語はGoogle翻訳を通していました)「私のIDをどこで知りましたか」と聞くと

「Translation Directory」
という答えが返ってきたのでズコーッとのけぞりました(笑)。

Translation Directoryには一般的な情報しか載せていないので、それだけで私の翻訳の品質は分からないはずです。だからよほど日本人翻訳者が足りていないのだと思いました。

海外の取引先を相手にするともちろんメールのやり取りは全部英語ですし、細かい話まですべて英語でやらなければならないので面倒に感じる人には向かないですが、日本国内からの受注が途切れがちという人には、ぜひ海外からの仕事を引き受けてみてはとお勧めしたいと思います。

私は以前に貿易事務の仕事をしていたので、英語でのコレポンには特に苦になりません。そういう方にもお勧めしたいと思います。

登録したりトライアルを受けたり、一連のプロセスにはそれなりに時間がかかるので、受注開始まで実際には一カ月近く要しますが、海外の会社だと言ってもきちんと入金もありますしコンスタントに仕事を振ってくれる良いエージェントもたくさんあります。

2017年11月9日木曜日

英語ウェブサイトの大容量ファイル送信サービス「Hightail」

5MG以上の大きなファイルを送信するときはメールではなく

・「宅ふぁいる便」
・「Giga File便」
などの大容量ファイル送信サービスを使うことがあると思いますが、海外の相手の場合は受け取る時に日本語の指示しかないと困ることがあると思います。

私の場合、海外の相手に大容量のファイルをシェアするときは
・「Hightail

というサービスを使っています。


アカウントの作成の必要はありますが、シンプルな操作で無料で使えて大変使いやすいです。

1.左側の「TRY FREE」というボタンをクリック
2.次に出てくる画面の左上にある「CREATE NEW」というボタンをクリックするとファイル送付のための案内がスタートします。

ちなみに月額12ドルの有料会員になると、250MGまでのファイル送信上限が25GBまでになり、送信の際にaccess code(パスワード)をかけることもできるようです。

私はファイル自体にパスワードをかけて送るので必要ないですが、有料プランにすればその手間もなくなるので使いやすいかもしれません。





2017年11月8日水曜日

チェッカーの仕事

国内のクライアントから英日の翻訳チェックの仕事はあまり入りませんが、海外のクライアントからは最近頻繁に依頼が入るようになりました。



いわゆる「ネイティブチェック」の日本語版です。
基本的には日本語のてにをはをチェックするのですが、バイリンガルチェックですので、訳抜けや用語統一、訳語自体のチェックも同時に行いますのでかなり神経を使う仕事です。

自分のチェックにも必ず抜けがあって、2度、3度とチェックするとそのたびにミスが見つかります。

自分の訳出のチェックの時よりも何度も見直さないと、小さなミスを見落としてしまうこともあります。

あまり割りの良い仕事ではないですが、この仕事のメリットと言えば、人の翻訳を読むこと自体が大変勉強になるということです。自分にはなかった訳出の引き出しが、他人の翻訳には必ずあります。

「ふうん、ここをこう訳したのか」と納得しながら読み進めるのは、翻訳作業とは違う意味で得るところが多い仕事です。

2017年11月7日火曜日

ドキュワークス(.XDW拡張子)の閲覧・ビューワーダウンロード

得意先によってはスキャン済みの書類などが.XDW形式の拡張子のファイルで送られてくることがあります。

さすがの「I LOVE PDF」でもこの形式はフォローされておらず、「どうしたら見られるのかなあ」と調べていたら、この書類はFUJI XEROXの

DocuWorks』文書であることが分かりました。



FUJI XEROXの公式ウェブサイトに行くと、これらのドキュメントが閲覧できる無料ソフト

DocuWorks Viewer Light 8 日本語版


がダウンロードできます。(ダウンロードページはこちら)exeの自己解凍方式のファイルです。これで私も無事に閲覧できました。良かった良かった。

ちなみにダウンロードしてからインストールしてもデスクトップなどにアイコンが表示されたりすることはありません。任意の場所にインストールされていると、該当のドキュメントのアイコンがXDWに変わって、ダブルクリックで開いて読むことができます。

このビューワーで開いてから、「印刷」ボタンから>プリンター名のドロップダウンリストから「Microsoft Print to PDF」を選べば、PDFに変換することも可能です。

2017年11月6日月曜日

メールの期日指定送信機能

フリーランス翻訳者は時々、徹夜に近い形で仕事をしていることも珍しくありませんが、お客様は基本的に健康的な時間帯に会社で勤務されている方が多いので、夜中の2時とか3時とかいう「ドキッとするような時間」に仕事を終えて、そのままその時間でメールを送信すると、本当にお客様も「ドキッと」されてしまうのではないかと思っています。



「ええっこんな時間まで仕事してたの、なんか悪いことしたなあ」と思わせてしまっても申し訳ないですし、そもそもそんな時間になってしまったのはそのお客さんが原因ではないことも多いのです。

急いでいるお客さんの割り込み案件を割り込ませたことによって生じた「半徹(半分徹夜)」だったりするからです。

かと言って朝7時台は子どもを小学校へ送り出さなければならないので主婦として忙しくしているので、メール送信ボタンをポチっとするだけでも朝からバタバタするのは嫌なのです。

そんなときに、例えばNiftyメールには(月額100円の有料ですが)「期日指定送信」のサービスがあって、何月何日の何時、にタイマーで自動で送信してくれるという機能があります。

夜中の3時に終えた仕事でもタイマーで7時の送信にしておくだけでずいぶんと健康的な印象になります(笑)。

また、夜中の送信だと相手のメールの受信箱でも前の晩の分に紛れてしまうこともあり、お客さんの出勤時間の直前の7時台や8時台だと一番に見てもらえる可能性が高まるというメリットもあります。

メールの付加機能に月額100円が高いか安いかは人それぞれの感じ方だと思いますが、私にとっては「息子がガチャガチャ一度やったらなくなってしまうほどの金額」だと思っていますので(今はガチャガチャは一回200円ですので、100円ではガチャガチャを一回やることもできませんが)、この便利な機能を使うためには有意義な100円だと思っています。

メールサービスによっては期日指定メール機能が無料のところももしかしたらあるのかもしれません。

いずれにしても「忙しくて仕事の完成が納期の前夜の夜中になってしまうことが多い人」にはオススメ機能ですので、参考になれば幸いです。

2017年11月3日金曜日

受注管理表

いよいよ受注件数が多くなってきたので手書きの殴り書きでは管理できないほどになってきました。

きちんと見やすい形で管理しないととんでもないミスを犯しそうなので、ネットで
「受注管理表」とググってみて、素敵なテンプレートをダウンロードしたのでそれを自分用にアレンジして作成してみました。

こんな感じです。

納品まで管理するのもさることながら、個人事業主なので請求書の発行まできちんと行わないとお金が入ってきません(苦笑)。

受注から納品、請求までを一元管理できる表を作ろうと思ってこういう形にしました。
エクセルデータでダウンロードできるようにどこかで公開する手段があればいいのですが、あいにくこのブログも私個人のウェブサイトも、アップロードできるのは画像ファイルとPDFだけなので、データをアップできる方法を見つけ次第シェアします。

(※2020年9月3日追記:受注管理表のフォーマットを共有できるようにしました。
こちらからご自由にダウンロードしてお使いください)

ひとまず項目でも参考になれば幸いです。

2017年11月2日木曜日

Trados2017の本

8月にTradosを導入しましたが、相変わらずTradosファイルで送られてきたものを開けて作業して閉じて送り返す、という操作しかできておらず、「このままだと高いお金を出して買ったのに全然活用できてないなあ」という感じなので、本を一冊買いました。

Basic Operation for Sdl Trados Studio 2017』(タイトルは英語ですが本文は日本語です)



Amazonだと1件だけあるレビューが★1つだったので購入をためらっていましたが、2017版についての日本語書籍はこれ一冊ですし、「中見!検索」で見てみるとなかなか親切そうな作りだったので、思い切って買うことにしました。

私は何か新しいことを学ぶには本を読みながら勉強するのが好きで、音声や映像だと決まった時間そこに拘束されてしまうのが好きではないのです。

本であれば「知りたいことが載っているページだけ開いてそこだけ読む」ということができます。映像だと30分なら30分、その時間はそれだけに自分の時間を投入することになります。

「時間ができたらTradosのオンライン講座を受講しよう」と思っていてもいつまでも「時間がある時」などやってこないと判断したので(笑)、まずは知りたいところから少しずつ勉強することにしました。

まずやりたいことは、今までエクセル表で作った単語リストをデータとしてTradosの中に取り込むことです。

使いこなしている方からすれば「ええ、そっからかよ」という感じだと思いますが、ええ、まずはそこからです。本を横に置いて一つ一つ確認しながら進めていきたいと思います。

また少しでも進歩したら時々進捗状況など綴っていきたいと思いますので、お付き合いください。

2017年11月1日水曜日

MUJI 短冊型メモ チェックリスト 40枚・14行

「同じ単語は最後まで同じ訳語で統一する」という決まり事を守るにも、記憶力だけに頼ることはできません。

以前に「付箋に書いていたら小さすぎたので結局A4コピー用紙に書いている」と投稿しましたが、それだとやはり「見にくさ」は否めません(笑)。

それで、以前に無印良品で見つけて購入ししまい込んでいた

「短冊型メモ チェックリスト」



を引っ張り出してきてみました。

これに紛らわしい単語などを一覧に書き出すととても見やすくなります。
もともと

・To doリスト や
・買い物リスト

として使っていたリストですが

・「今回はこの訳語で統一するリスト」として使うのも使い勝手がなかなか良いので、今度無印の店舗に行ったら何冊かまとめ買いしてきたいと思っています。

2017年10月31日火曜日

やる気の出ない日

フリーランス生活は約6年になりますが、毎日仕事をしていても、「やる気の出ない日」というのも、時々あります。



短納期の厳しい案件が続いた後など、「ちょっと余裕がある時」などは特に「ああ、少し休憩してからやろう」などと思うこともあります。

時には休憩どころでは収まらなくて「眠くて眠くてたまらなくて、少し寝てからでないと仕事ができない」レベルに疲れていることもありますが、10分のつもりがうっかり寝てしまって気づいたら1時間すぎていた、ということも「余裕のある時」に限って、あります。

納期がめちゃくちゃ迫っていて急いでいる時は眠気も吹き飛ぶぐらい必死なのですが、「少し余裕がある時」ほど実は危険で、「やる気が出ない」などと言っていると後からじわじわ時間がなくなることがあります。

私だけかもしれませんが、「やらなければやらないほどやりたくなくなる」というのは仕事だけではなくて、例えば

・掃除
・片付け

の類も、やらなければやらないほどどんどんやりたくなくなります。

そういうときは、とにかく、「ちょっとでも手をつければ回りだす」のが私のいつものパターンです。

「とりあえず掃除機をコンセントに差す」
「とりあえずここだけ片づける」

のように、少しやりだすと回り出します。

仕事をやりたくない日があるなどというと仕事が嫌いみたいですが、そうでなないです。そうではないんですが、きつい仕事の後はちょっと「ぼーっとしたい」気持ちが勝ってしまって、それが時々、長引いてしまうことがあるのです。

そういう時は、「ひとまずデスクに座る。1ページでも訳す。」ことでまた正常通りに回り出します。

睡眠が足りていないときは睡眠が優先のこともありますが、十分寝たのに「まだスッキリしない」ときは、「ゆっくりしすぎて体が回りだしていない」だけかもしれません。

2017年10月30日月曜日

複数の案件を同時並行で進めるとき

忙しい翻訳者の方はいつも忙しいのであまり参考にならないかもしれませんが、私の場合は夏場から秋にかけて(つまり今の時期)が一番忙しいです。




忙しい時は案件がいくつも重なるので、同じ日に(例えば月末)納期が重なることもあります。

私は基本的には「First in, first out」で来たものから順に作業しますが、先方の都合によってどうしても後から来たのに納期が同じ、ということもあります。

そういう時は本当に「自分が二人欲しい」と思うこともありますが、ドラえもんの世界ではないので、一度に二つの仕事をやることはできません。

仕方がないので私は同時に納期を迎える仕事が複数ある時は

「1時間ごとに区切って案件A, 案件B, 案件C」を全部少しずつやる、というやり方をします。よほどでないと途中で「どこまでできていますか」などという横やりが入ることはありませんが、先に来たものから作業を優先するばかりに、ある一つの案件だけ納期前日まで放置、というのは非常に危険で、例えばどうしても原稿の起草者に質問が出てきたときに、あまりにも納期に近いと質問の返事をもらえないことがあります。

ですから全部の案件にひとまず全部手をつけます。乗ってきたときはそのまま続けることもありますが、コーヒー休憩などの一区切りで次の案件に切り替えます。

(実はその月末納期で今とても忙しいですが、これは予約投稿機能で作成した記事ですので、目下作業中です)

2017年10月27日金曜日

英語の音声認識機能

先日、仕事のため車で移動中に、急ぎの英語のメールが入ったことがありました。その海外の相手は急ぎのメールの場合はSkypeでもメッセージを入れてくるため、カーナビ代わりに使っているスマホにポップアップで通知されたので、コンビニの駐車場に車を寄せて、メッセージを読みました。

その時パソコンも持っていたので、すぐにパソコンを開いて返信してもよかったのですが、車の中でラップトップを広げるのも大げさなので何とかスマホから返信したいと思い、スマホで手打ちし始めたのですが、日本語に比べて英語をスマホ画面で打つには文字数が多いのですごく時間がかかります。

それでふと思い出したのが、友人が言っていた「音声認識ソフト」です。


入力を英字キーにしたときにspaceキーの横に表示されるマイクのアイコンをクリックすると、英語での音声を認識して文字に起こしてくれます。

それで私はこれから仕事に行くこと、数時間後にしか自宅に戻らないこと、それからでもよければその案件を引き受けることができるがそれでも良いか、という内容を一瞬で英語で入力することができ、無事にメールを返信することができました。

以前この機能を使おうとしたら日本語でしか認識してくれず、英語で話したことがカタカナに変換されてがっかりしていたのですが、英語入力画面にすれば音声認識も英語で認識してくれるということに今更ながら気づきました。

ちなみにこの機能、「メモ」アプリでも使うことができます。キーボードを日本語入力画面していれば日本語、英語入力画面にしていれば英語で、マイクが音声を拾って文字にしてくれます。

英語でも予測変換をしてくれるものの、やはりしゃべった内容を文字にしてくれるのは圧倒的な速さです。

翻訳には直接関係ないですが、あまりにも便利で感動したので共有したくなりました。

2017年10月26日木曜日

同じ単語でも違う訳語にする場合

英単語と日本語の単語では、持っている意味の範囲がぴったりと一致しません。
例えば、英語の"please"という単語は日本語の「どうぞ」と1対1では対応しません。

文脈によっては「お願いします」や「~していただけませんか」という意味になります。



以前、アテンドをしたことのある外国の方でplease イコール「どうぞ」だと覚えていた外国人の方がいて、Would you ○○, please?という文脈の時にも常に文末に「どうぞ」をつけていたので、まあ、意味は分かるけどもなあと思い、

・何かを人に許可する時や手渡す時には「どうぞ」
・何かを人に依頼する時は「お願いします」

だよと教えたことがありますが、本人は「日本語って難しいですね」と(英語で)言っていました。

技術的な文書などでは基本的に同じ単語は同じ訳語を充てます。
同じ単語は同じ意味に使われていることがほとんどだからです。

ですから技術翻訳では同じ単語に違う訳語を使うのは「訳語の不統一」というミスになります。

しかし、小説などでは同じ単語が違う文脈で使われることもあり、そういう場合は違う訳語を出さなければならないのですが、実務翻訳のクセが抜けないと、同じ訳語を無理矢理使おうとしてしまうことがあります。

そういう時に、単語のもつ意味の範囲が、英語と日本語では違う、ということをよく思い出して、場面ごとに合った訳語を考えなければなりません。

文芸翻訳には翻訳メモリを適用しにくいのはこの辺りが理由だと思います。
過去の自分が訳した言語ペアが役に立つ場合と、引っ張られ過ぎるとあだになる場合とがあります。

そういう意味では英和辞典の訳語も、誰かがある場面でそう訳したものの断片である可能性があり、少しでも違和感があったら英和辞典の訳に引っ張られ過ぎずに、英英辞典から導き出した自分の訳を信じて出すことが必要な場合もあります。

そうやって悩みながら作った訳は、実は辞書になくてもネット上には定訳として上がっている場合もありますので、ここのところ同じことを続けて言っていますが英英辞典をよく参照することは大事です。



2017年10月25日水曜日

難しい単語こそ英英辞典で

見慣れない難しい単語に遭遇した時、他にも似たような単語があるのに、なぜこの単語をここで使ったんだろうと思うことがあります。

例えば、先日訳した文章の中にtaxonomy(分類方法)という単語が出てきましたが、classification という単語があるのになぜtaxonomyなのだろうと思いました。



私の好きな「コウビルド英英辞典」にはちなみに

・A classification is a division or category in a system which divides things into groups or types.

Taxonomy is the process of naming and classifying things such as animals and plants into groups within a larger system, according to their similarities and differences. [TECHNICAL]

と出ていました。

classification だと「分類」「区分」することそのものを指すのに対し

taxonomyは「分類学」「分類法」つまり「分類の方法」「どうやって分類するかというその基準となる考え方」ということです。

ですからtaxonomyを単に「分類」と訳してしまうと持っている意味を100%伝えていないことになります。私はある分野の仕事でこの単語を「分類方法」と訳しました。

おそらく"method of classification" となどと3語で表現するよりも、一語でtoxanomyとビシッと決めたかったのだろうな、と「敢えてこの単語」にした理由を想像しました。

このように、他にも同じような意味を示す似たような単語が存在するのに普段あまり見ない難しい単語が使われている場合は、「あえてその単語が使われている」可能性を意識して、その単語の持つ語感をつかむためにまず英英辞典に当たってみる必要があります。

結果として同じ訳語にたどり着くとしても、その単語の持つ語感をつかんだうえで訳すのとそうでないのとでは、文章全体の分かりやすさに響いてくると思います。

難しい単語こそ英英辞典を引く、その上で英和辞典の和訳も参考にてして自分の訳語を決定する、というプロセスによって、「英和辞典の訳語を鵜呑みにすること」が減り、「違和感のある訳文」が減ることにつながるのではと考えています。





2017年10月24日火曜日

カズオ・イシグロさんの小説

ノーベル文学賞を受賞したカズオ・イシグロさんの"Never let me go"を読んでみたいと思い、英語と日本語でKindle版をダウンロードしました。

http://amzn.to/2EoQa7b


まずは英語で読み始めたのですがなかなか入り込めず、何の話か分からないのでひとまず日本語で、と思い日本語を読み始めようとしたのですがそれでも読み進めず、仕方がないのでまずはキーラ・ナイトレイが出演している(主演はキャリー・マリガン)2010年の映画版を観ました。

それでやっとこの物語の設定がクローン人間と臓器提供の話だと分かり、衝撃的ながらもその展開に引き込まれました。

しかし原作はそのことの説明は初めからあるわけではなく、
"carer"(介護人: 土屋正雄訳)
"doner"(提供者:同)
などという違和感のある言葉が繰り返し出てきて、読み手はそれが何なのか探りながら読み進めなければなりません。

この本の翻訳を手がけた土屋さんは、先に通読して全貌を掴んでから訳し始めたのだと思いますが、原文にある

「何の話なのか分からないまま、それを探りながら進ませる」

という作者の意図以上に情報を盛り込んではならない、ということを意識されており、原作の引き立つ素晴らしい翻訳だと思いました。

「何この話」
「何この話」
と思わせて途中で
「ええっそういうことなの」
と思わせる展開。

翻訳者としては後の展開を知りながらも、目線はそれを知らない読者と同じところに置いて訳す、というのはさぞ骨の折れる仕事だっただろうと思います。

普段私は産業翻訳をする時は馴染みのある内容を訳すことが多いので、原稿をぱっと見渡したらすぐに翻訳にとりかかるのですが、小説の場合はそうはいかないだろうと思い知りました。

この小説の書き出しは主人公のモノローグになっていて、最後まで展開を知らないとあの書き出しをあのように訳すことはできないでしょう。

あの書き出しだからこそ、日本語版の読者は原作と同様に同じタイミングで驚いたり悲しんだりすることができます。

「最初にまず通読してから翻訳し始める」というのは、やはり基本なのかもしれないと思いました。特に小説の場合は。

私も本一冊が一つの物語になっている書籍を訳せる力量のある翻訳者になるには、日本語に近いスピードで英文を読みこなせる速読力がもっと必要だなと思いました。

日々是精進です。

2017年10月20日金曜日

無料で使えるビジネステンプレート

見積書・発注書・納品書・請求書については以前に「マネーフォワード」を使っていることをお伝えしましたが、同じ書類の英語フォーマットも作成できるテンプレートをダウンロードできるサイトを見つけましたのでご紹介します。



有料プランに登録すると書類作成に便利な機能が使えますが、エクセルシートのテンプレートをダウンロードするなら無料で使えるようなので便利そうです。

私は次に英語の請求書や見積書が必要になった際には利用してみたいと思います。

余談ですが次から海外の取引先と取引する際には見積もりの段階から「振込手数料はお客様のご負担となります」の文言が必要だと思いました。この一文を入れておくだけで「海外からの送金手数料が高かった」問題は起きなかったんだと思います。

「送金だと手数料お客様ご負担ですが、Paypalであればこちらで負担します」
と提示してPaypalに誘導するのも良いかもしれません。先方も高い手数料を負担するのは嫌でしょうから。(Paypalも受け取り側に手数料が発生しますが電信送金に比べると圧倒的に安いです)

2017年10月19日木曜日

敬体の中に出てくる常体

敬体と常体と言えばいわゆる「ですます調」と「である調」のことですが、和訳の際は訳文を作成するにあたってどちらにするかをまず決めます。

小説などで語り口が一人称(「僕はそう思った。」など)の場合、話している人物のキャラクターに合わせたトーンにする必要があるでしょうし、入門書などで何かを分かりやすく解説する場合には敬体、論文などではっきりと言い切りたい場合は常体など、場面に合わせて使い分けると思います。

翻訳でまず気をつけるのはこの敬体と常体を混ぜないということです。最初に決めたトーンで最後まで統一して訳していかないと、内容に反して文章全体がちぐはぐな印象になります。

ただし、特に仕様書やマニュアルなどで、(読み手向けに丁寧に)敬体で書き始められていても、次のような場合は突如途中で常体が出てくることがあります。

・箇条書き(日本語で言うと「~のこと」「~のようなとき」など)
・誰かの言葉の引用(特にその言葉に定訳がついているような場合)
・注意や警告

海外の英文を訳したであろうマニュアルなどを見ていると、よくこのような場合をみかけます。ここで無理して「すべてを敬体に揃えよう」として逆に一般的でない(それで読みづらい)流れになってしまうこともあります。

反対に、常体の中で急に最後だけ敬体になる場合もあります。
最後だけ読者に対してお礼を述べている時とか、誰か特定の人に対してメッセ―ジを発しているようなときです。そのようなときな無理して「~に対しても感謝の意を述べたい」などと訳すよりも「~さん、本当にありがとうございました」と訳したほうが自然である場合もあります。

普段からいろんな文章の英語とそれに対する和訳を眺めていると、「ああ、ここは混ざっていていいんだな」というのが感覚的につかめてくるようになると思います。

私は特に最初に挙げた例の「敬体の中に常体が混ざるパターン」になじめず無理して敬体で訳しておかしなことになる、という失敗をよくやりました。

「ここはこのように考えてここだけ常体にしました」ということがもし聞かれたら答えられる(聞かれませんが笑)ようにしておけば、時と場合に応じて混ざるパターンも有りだと思います。


2017年10月18日水曜日

iLovePDFの 有料版

「I LOVE PDF」というオンラインのPDFファイル変換サービスがとても機能が充実していますが、スキャンしたデータはWORD変換できないなど、不便な点もあるので、I Love PDFの有料版ソフトウェアの購入を検討していました。

有料版の「無料体験」があるのでお試しでダウンロードできます。PDF本家のadobeの有料プランもあるのですが、月額または年額で買い切りでないため、何年も使うには高くつくと思ったので、こちらが良いかなと思いました。

・PDF→Word             39.95USD
・PDF→Excel              49.95USD
・PDF→Office (WORD, EXCEL, PPT)  99.95USD

購入するならワード、エクセル、パワポすべてに変換できるものが便利だと思い、99.95USDのお試し版をダウンロードしてみました。

ネットの回線速度にもよると思いますが、ソフトウェア自体が113MBと比較的重いので、ダウンロードにはちょっと時間がかかりました。

そして...ダウンロード完了!
使ってみると変換とダウンロードの速度がめちゃくちゃ早いです。これは良い!ということで早速購入ページに進んでしまいました。

無料のままだとページ数に制約があるなどしたからです。

OCR読み取り機能もしっかりしているようで、画像からの文字にも対応してしっかりWORDに変換してくれました。

私は文字カウントの際にワードのカウント機能をよく使うのでこれは非常に便利でした。よく考えたらWORDへ変換する機能だけで良かったかも(笑)。まあいいや。

ちなみに日本円の購入ページで9980円でした。Paypalで支払いましたが、これは良い買い物をしたと思います。これからPDFからのファイル変換とPDFへの変換がすごく楽になります。購入してよかった!

I LOVE PDF 有料ソフトウェア購入ページ



2017年10月17日火曜日

ひとり作業のメリット・デメリット

私は受注する翻訳をすべて自分ひとりで作業していて、仕事量が多い時も同業者に二次発注などはしていません。

風邪を引いて体調が悪い時とか、納期がきつすぎる時などは「こういうときのために誰か自分の代わりに仕事してくれる人を確保しておいた方がいいかなあ」という思いがよぎることもいありますが、結局は外注する体制を整えることもなく、自分ひとりで受注して作業するスタイルをかれこれ6年ほど続けています。

一人で作業することのデメリットは、
・作業量に限りがあること
・体調不良や子どもの行事やPTA活動などで忙しいときにも代わりがいない

などがあげられますが、その分メリットとしては
・翻訳単価を自由に決められる
・顧客との秘密保持契約にその旨を謳うことができる
・出金が発生しない

などがあります。自分ひとりで作業しているからこそ、「お友達価格」を設定できたりして、単価設定に対する自由度は高くなります。文字カウントの際も「ここはダブっているから省いておこう」などのサービスも、自分ひとりでやっているからこそ可能になります。

・・・というメリットがたくさんあるので、これからもたぶんこのまま一人作業を続けます。今はちょっと風邪を引いていてしんどいのですが、近々の納期も迫っているので今日もお仕事頑張ります(笑)。


2017年10月16日月曜日

Paypalでの送金受け取り

Paypalでの送金の受け取りについては、前に少しだけ話しましたが、あまり詳しくはお話していませんでした。

Gengoでの翻訳料の受け取りにはPaypalの決済アカウントが必須なので、私はその時に無料のビジネスアカウントを取得しましたが、これからフリーランスで翻訳の仕事を受注する予定のある方は、送金を受け取れる機能のあるビジネスアカウントの開設をお勧めします。

というのも先日、海外からの送金があったのですが、個人の方とのお取引だったので、送金手数料について詳細に詰めておらず、結果として受取人の私が手数料を負担することになり、それが結構な金額だったのです。

海外からの送金手数料についてはどちらが負担するか最初の見積もりの段階でお話しされるのがいいと思いますが、以前からあるいわゆる「電信での送金」には、金額や銀行にもよりますが、3千円から4千円の手数料がかかります。

Paypalですと支払いする方はクレジット決済になりますが、1件あたり
2.9~3.4%+40円の手数料(金額によります。詳しくはこちら)で、国内外から送金を受け取ることができます。

これだと電信送金での着金と比較すると圧倒的に安い手数料で受け取れますし、Paypalのサービス自体、利用者(世界で2億人の利用者)が多く信頼性も高いので、アカウント開設自体にはお金もかからないので、作っておいても良いと思います。

ペイパルについて詳しくはこちらから


2017年10月13日金曜日

iPhoneのメールのVIP機能

私はフリーランスで基本的には在宅して仕事をしていますが、週に一度別の場所での仕事がありますし、平日に打ち合わせで出ていたり子どもの学校の行事で家を空けていることもあります。
ずっとPCの前に張り付いているわけではないので、大事な仕事のメールを見逃さないように、以前は特定のメールをスマホに転送する設定にしていましたが、最近はうまく転送されないことも多く、まだ見落としが多いので、PCメールをスマホで直接見られる設定にしました。
さらに、iPhoneの「メール」アプリには、「VIP機能」というものがあり、この機能によって得意先からのメールアドレスを「VIPリスト」に登録することで、専用のフォルダに受信メールを振り分けることができるほか、メールの受信音を専用の通知音に設定することも可能です。(* VIP機能は、「iOS6」以降をインストールしたiPhoneで利用できます。)

iOSのバージョンを更新された方はこの新しい機能が使えるようになっているかもしれません。ぜひ一度お試しください。

2017年10月12日木曜日

8分のマイクロスリープで復活

寝不足が続いたり仕事内容がきつかったりすると、昼間に仕事している最中に強烈な眠気に襲われることがあります。

これはフリーランスの特権だと思いますが、そういうときは無理せずに短い仮眠をとります。だいたいはスマホで10分のタイマーをかけて寝ますが、ものすごく眠い時は一分もしないうちに深い眠りに落ちて、ふっと目が覚めるとまだタイマーは残り2分を指していることが多く、私の区切りの良い「マイクロスリープ」は8分なのだなと思いました。

グッと一瞬深く眠ると頭がスッキリしてまた作業を続けられます。眠気を我慢していると効率が落ちて、ミスや訳抜けなどが発生することもあります。

社内翻訳時代にも昼休みの食事の後に机に伏せて短時間寝ていたこともありました。そうするとスッキリできて午後からまた仕事を頑張れます。

家で仕事をしていても、特に昼食をとった後の眠気に耐えられないことが多いです。そういうときは迷わず寝てしまいます。

本当に疲れている時、仕事が立て込んでいる時はこうした「マイクロスリープ」が二回ぐらい必要な時もあります。

眠い時にパッと寝て、また起きて仕事できるというのはひとつの特技かもしれません(笑)。

2017年10月11日水曜日

端末間のファイル送付に便利「Sendanywhere」

私はメインで使っている仕事用のPCのほかにも別のPCやスマホ、タブレットなどの端末を持っていますが、文書や写真、その他のファイルなど、端末間で送り合いたいときがあります。

プリンタはメインのパソコンにつないでいるのでケーブルをつなぎなおすのも面倒だし、印刷したいものはすべてプリンターにつながっているPCに転送するのが一番手っ取り早いです。

私が時々お世話になっているのが

Sendanywhere」(センドエニウェア)

https://send-anywhere.com/ja/product

というソフトです。(「どこへでも送る」という意味ですね!)
PC版もありますし、スマホアプリ版も無料でダウンロードできます。PC用にはオンライン版もあります(ダウンロード不要)。

PC⇔スマホ間でもデータのやり取りができますし、PC間、スマホ間のやり取りももちろん可能で、メールでは送りづらい大容量のファイルもWi-Fiがあるところならば簡単にやり取りできます。

使い方は簡単で、送信者がファイルを選択して「送信」ボタンを押すと、6桁の番号が出力されます。受信する側が受信端末の同アプリで「受信」ボタンを押すとともにその6桁の番号を入力するとファイルがダウンロードされます。

本当に一瞬で転送されるのですごく助かります。
ただし6桁の番号は有効期間が10分間なので、メールのように送りっぱなしにしたいときには不向きです。

自分と相手が今同じところにいるとか電話で話し中であるとか、自分のパソコンからスマホに移したいときやその逆、の時に便利です。

2017年10月10日火曜日

勉強(仕事)時間と(趣味の)ドラマ視聴の両立

20代の時に仕事しながら通訳学校に通っていたころ、勉強時間の確保が大きな課題でした。授業に出席するのは平日夜の週2回で、1回の授業時間は1時間45分でしたが、授業に出席するために毎回出される宿題をやらなければなりませんでした。1回の授業で出される課題は毎回5,6時間を費やす量だったので、平日に最低2時間は捻出しないと、こなせませんでした。

当時は残業のない派遣の仕事をしていましたが(一応英語を使う貿易事務の仕事)、それでも勤務時間と通勤時間を合わせると、睡眠や食事、入浴時間のほかに自由になる時間は平日は2,3時間程度です。好きなドラマも「1クール(四半期)に1つだけ」と決めて我慢していました。

しかし、本来ドラマ好きな私にとって、面白そうなドラマがいくつもある中、1つに制限するのは苦痛でしたし、会社で昼休みにドラマ話で盛り上がっている中に入りたいというのもあり、やはり「週に3つぐらいドラマを見たい」と思うようになってしまいました。

そこで考えたのが「録画をしておいて翌日の夕食の時に見る」ことでした。
例えば月曜夜9時に放送される「月9ドラマ」であれば、リアルタイム視聴は我慢して翌日火曜日の帰宅後、夕食を見ながらだらだらとバラエティ番組やニュースを見ている時間に、「昨日放送されていた1時間ドラマ」を見るのです。

会社の同僚にも「私はドラマは翌日に見るから」と宣言しておいたらネタバレするのは1日待ってくれるようになりました。

夕食をとってコーヒーを飲むまでの間、1時間ぐらいのゆとりの時間は自分に許すことにしたのです。

その時の生活というのはざっというと

・仕事しておよそ7時に帰宅
・8時まで夕食とドラマ
・9時まで入浴と明日の支度
・9時~11時まで勉強、その後就寝

という生活でした。
9時から11時というゴールデンタイムをドラマに取られてしまうと、この2時間は確保できません。20年前の話ですが、この当時も「録画予約というのは便利な機能だなあ」と思っていました。

今は会社勤めはしていないので、家事と子どもの世話と仕事の両立が課題です。
上の時間枠とはまた違う生活をしていますが、ドラマは大好きですがほとんどリアルタイム視聴していません。仕事が詰まっている時は全然見られずに録画容量がパンパンになってしまうこともあります。

余談ですが最近は一部のテレビドラマはHuluで見られるので、そうやってテレビのレコーダーがパンパンになってしまった時は、他でも見られるコンテンツを先に消して容量を確保しています。

納期のきつい仕事が終わった後にまとめてみるドラマは最高に楽しいです。
今季も好きなドラマが始まるので、うまく仕事と両立して楽しめるといいなあと思っています。



2017年10月9日月曜日

翻訳者がノマド生活できない理由

フリーランス翻訳者は基本的にパソコン一台で仕事しているので、固定のオフィスやデスクは必要ありません。電話も時々かかってきますが、スマホ一台あれば国内からの連絡にも海外からの連絡にも対応できます。

決まった時間と場所に自分の身を拘束されない、というフリーランスのメリットを感じすぎてしまって、今となってはどこかの組織に所属して仕事をするのが考えられなくなってしまいました。(そろそろ派遣登録解消しようかな...)

とはいえ、翻訳者にはいわゆる「ノマド生活」には向いていません。

翻訳作業には大量の「辞書と資料」が必要だからです。

インターネットやDVD-ROM辞書、電子辞書も発達していますが、いまだ紙の辞書しかないものもあります。パソコンは少しいいものに買い換えましたが、今使っているすべての紙辞書をデータ辞書にしてパソコンに入れ、パソコンを持ち歩いて旅行しながら仕事する、というのは現実的ではありません。

基本的に翻訳者は「人が書いたもの」を常にパソコンの中に入れているので、万が一盗難にでも遭ったらとんでもないことになります。

まだ、カフェなどのWi-Fiに不用意に接続したりすると、そこから情報を抜き取られる恐れもあります。

自分のモバイルWi-Fi端末を持っていく、という手もありますが、パソコンのディスプレイをどこから誰が見ているかわかりませんし、ちょっとお手洗いに立った隙に情報をすべて持ち去られたとしても不思議ではありません。

ですから、私の今の作業PCはノートパソコンですが、これは実家に帰省するときにそちらでも作業したい場合か、万一出張でも入ったら持って行こうということを想定しているので、「ちょっとスタバで翻訳の仕事」というのは実際にはできないです。

ただ、このブログの記事や、別の媒体を使って書いているエッセイなどは、スマホアプリを使って外出先で書いていることもあります。

おかげでスマホのフリック入力は両手の親指をフルに使って入力し、予測変換に手伝われることもあって、標準キーボードのブラインドタッチ並みのスピードで打てるようになりました。

私はコーヒーが大好きなので本当はおいしいコーヒーを飲みながらカフェで仕事したいですが、やはり大量の資料と情報漏洩のリスクを抱えながらスタバでお仕事、というのは無理なので、秋も深まってきたことですし自宅でおいしいコーヒーを淹れて、今日もお仕事頑張りたいと思います。

2017年10月6日金曜日

社会人特有の言葉

私は30代の半ばで社内翻訳者のポストを獲得したと、以前にも書いてきましたが、それまでにいろいろな職を経験しました。振り返ってみると、どの仕事での経験も今の仕事に何らかの形で役に立っていて、無駄な仕事だったなと思う仕事は一つもありません。

社会人として組織で何年か働くと、社会人特有の言葉に出会います。

「水平展開」
「織り込み済み」

などの言葉は、ビジネスの世界に身をおいていないと聞くことはなかった言葉かもしれません。

ほかにも製造業では
「カン・コツ作業」
「ウエス」
「エフ」

など、初めて聞いたら「えっ?」と聞き返すような特有の言葉はたくさんあります。

今は調べものがあったらインターネットを開けばすぐに分かる時代ですが、こうした「業界にいる人同士」がメールの文面や電話口で使っている言葉というのは、やはり人生のある時点のどこかで、直接目の前で見たり聞いたりする機会があった方が良いと思います。

今はフリーランスとして自宅からパソコンを通じてしか社会とつながっていない私ですが、人と人が直接対面して会って、仕事をする組織という場所に、何年か自分の身を置いていたというのは、貴重な財産だなあと今となっては思っています。




2017年10月5日木曜日

翻訳者には文法が大切

分かっている人には本当に分かり切った話をあえてしますが、翻訳者にとって文法の知識は大切です。私はある場所で週1回翻訳を教えているのですが、授業のわりと初期の段階で

・「その訳が正しいと、どうすれば判断できるんですか」

という質問を受けたことがあります。その時は「ほとんどは文脈でそう解釈するけれど、翻訳に正解はないです、自分の知識と経験を総動員してその英文をその意味に解釈した時の訳が自分のベスト訳、つまり正解だと思います」というような答え方をしたのですが、やはりあまりにも漠然としていたようで、生徒さんたちはポカンとしていました。

それ以降、自分の中でその質問に対する正解を模索し続けましたが、「経験的にそれが分かるようになる」という答えしか出てこず、自分の中ではしっくり行っていませんでした。

ところが、ある先生のコラムを読んで、それはひとつには「文法的な知識」なのだ、ということがパズルのピースとして私の中の「しっくりこなかった部分」を埋めてくれました。

成田あゆみ先生のコラム『実務翻訳のあれこれ』


このコラムの中で先生は
「英語力は、1年でも早く「辞書さえあればなんでも読める」というレベルに達したいところです。
具体的には、構文・文法を完璧にすること。英文中にもやもやした部分がなく、すべての単語の役割を説明できるという意味です。
私が見てきた限り、英語の構文・文法の知識をひととおり完成させるには、一般的には、年代の10の位を年におきかえた期間が必要なように思います。
10代なら1年、20代なら2年です。」と書いておられます。

これだ、と思いました。

翻訳者が文法をしっかりと理解できていなければならない理由は、プロを名乗るからには文中で出てくる「すべての単語の役割を説明できる」レベルに達していなければならないからです。

授業の中でも、生徒が訳した「しっくりこない訳」を、「より分かりやすい訳」として、どこかの学校が出したモデル訳やベテランの翻訳者さんの出した訳や、場合によっては自分が訳した例を引きながら細かく解説していきますが、結局のところ、根拠となるのは「文法的な見解」なのです。

「意味が分からない英文」が「こういう意味なんですよ」と言われて「ああそうか!」と理解できるためには、「ある人がそう訳していたから」ではなく、「この語とこの語がこういう役割を果たしているから」だと、完全に分解して説明できるはずなのです。

口語では「文法的にはおかしいですが」という場面も確かにあるのですが、そういった場合でも「ここは慣習的にこの語が省略された形になっている」とか、「語尾と次の単語がリエゾンしてこういう言い方になった」「この部分が倒置になっている」など、すべて解説可能なはずなのです。ここが私のまだまだ講師としての足りない部分、姑息な言い方をすれば「伸び代」(笑)なのだと思いました。

そういう意味ではこのブログももちろん発展途上で、書いていくうちにうまくなるはずだと確信していますので、また時々覗いていただけると幸いです。

いつも文法の解釈に困ったときにだけ辞書のようにして使っている文法書ですが、この機会に改めて最初から読み直していこうと思います。

私の高校時代の恩師が進めてくれた不朽の名作

総解英文法』(高梨健吉著、美誠社)

今見たらAmazonに新品の在庫はなくすべて中古品の出品になっていますね。2013年に何十年ぶりかで買い直したときにはまだあったのに。

2017年10月4日水曜日

Amazon Unlimitedで洋書を入手

月額定額で対象電子書籍が読み放題のプラン「Amazon Unlimited」は、洋書をよく読む(読みたい)人には特におすすめです。

私はTwitterで海外の新刊を紹介している人のアカウントをいくつかフォローしているのですが、「面白そうだな」という洋書でアメリカのAmazon.com本体では紙書籍で20ドル、電子書籍で15ドルぐらいするような本が、日本の.co.jpではUnlimited対象になっていたりします。

以前は洋書を読みたいがためにAmazon.comのアカウントからドル建てで買い物していましたが、現在では日本のAmazon.co.jpでほぼ当日の為替レートをベースにした日本円の価格で同じ本が売られており、電子書籍の入手に限って言えばAmazon.comはほとんど必要なくなりました。

こうなるとこれまで洋書を輸入して販売していた業者の方々のビジネスは大丈夫なのかなあ、などと余計な心配が頭をよぎりますが(笑)、電子書籍愛用派の私にとってはうれしい流れです。

皆さんよくご存じだと思いますが、Amazonの電子書籍は別に専用端末は必要ありません。私も以前は興味本位でわざわざアメリカから端末を取り寄せて気取って英語の本を読んだりしていましたが、いくら軽いとはいえ、余計な荷物はバッグを重くしてしまうので、Amazonの電子書籍を読むのはスマホアプリで十分です。

Kindle無料アプリ

スマホに備え付けのバックライトで暗闇でも読めますし、私は子どもが寝た後の暗がりで寝る前に読む本は100パーセント電子書籍です。

電子書籍だと辞書を引きながら読むのも簡単です。単語の上を長押しするだけで内蔵辞書に接続されます。多読を目標にされている方にはさらにお勧めです!

2017年10月3日火曜日

「分納」に対する私の考え方

短納期で大量の翻訳を引き受けた時、一日ごとに「できたところまで分納して欲しい」と言われることがあります。

翻訳者の立場としては、これは実は「できれば勘弁してもらいたい」リクエストです。というのも、翻訳作業というのは納品前に何度も推敲するのが通常という仕事で、推敲する中で「昨日訳したあの箇所もやっぱりこの新しい訳に揃えたい」という場面が何度もあるからです。

しかし、「分納」のリクエストに応えて、先に終えて送ってしまった分は、直すことはできません。どうしてもという場合は

・「何ページの何行目の〇〇という箇所を、昨日の訳出では●●と訳しましたがこれこれの理由で▲▲に直させてください。申し訳ございません。」


という説明書きと共に謝りながら訂正願う、というやりとりが必要になります。

ですから本当のところは「全部訳し切ってから送りたい」というのが世の翻訳者の要望だと私は思っています。

とは言うものの、エージェントの側にもクライアントに納品する前に「訳抜けと用語統一、誤訳のチェック」等の社内チェックをしなければならないという事情があることも理解できます。

翻訳者の中には「分納はお断り」という方もいらっしゃるようです。それはそれでポリシーだと思いますので、依頼主とのやり取りの中で成立している場合は、本来はその方が良いと私自身も思います。

ただ、私の場合は、「分納の依頼があったら向こうも急いでいるだろうから、何とか対応してあげたい」と思うたちで、そういう場合は私は以下のことに気をつけています。


・全体をざっと見て、何度も出てきそうなキーワードがあればチェックする

・キーワードの訳案は一旦決めたら変更できないので、慎重に考える。

・キーワードとその周辺の関連用語は手元のメモ書きに書き留めて、訳がぶれないようにする

そのあとは通常通りに訳出作業を進めていきますが、分納で納品してしまった訳については、「ああ、しまった、この訳の方がベターだった」と思っても、よほどのことがなければ「前に戻って修正」することは諦めます。

本当はそれは実に悔しいことなのですが、私は「スピードを優先して、エージェントにチェックの時間を余計に提供(するというサービスを)した結果だから仕方ない」と考えて割り切ることにしています。最初に決めた訳に揃えて最後まで走ります。

2017年10月2日月曜日

一文が長い場合の処理

契約書などを和訳していると、時々一文が10行にわたる(!)など、ものすごく長い文章に出会うことがあります。英語は日本語の構造と違い、主語と述語が先に来て、その後に修飾部が来るので、後ろにどんどんつなげようと思えば延々とつなげていける言語です。

日本語では文章の最後を述語で締めねばならず、一文に対して一文で対応しようとすると途中にものすごい量の修飾部が発生して論理の流れが分かりづらくなります。

そこで、文章が明らかに分かりにくくなる場合は「やむを得ず」途中で文章を切って、二文にすることがあります。例えば provided that ~ 以降の文を「ただし~の場合」と訳すようなやり方です。

provided that 以下は条件なので、その前で一度〇で区切って文を分けた方が分かりやすいケースが多いです。

None of the parties may terminate this Agreement for any reason during the term hereof, provided, however, that any one of the parties may terminate this Agreement at any time by sendind notice of termination to each of the remaining parties.
(いずれの当事者も本契約期間中に本契約を解除することはできない。ただし、当事者のうちいずれかが、残りの当事者すべてに解除通知をした場合には、いつでも解除することができる。)

—・—・—・—・—・—・—・—・—・—・—・—・—・—

一方、そこまで長い文でない場合は、なるべく区切らずに原文のスタイルを残したいところです。

・I will agree with the plan, provided that I get your agreement on my new policy as well. (その計画に賛成します。ただし、私の新方針にあなたが同意してくれればの話ですが。)

・In late 19th century, cars were allowed on the road, provided they did not exceed 4 mph and a man with a red flag walked in front of them. (19世紀後半では、毎時4マイル以上出さないことと、赤い旗を持った人が前を歩いていることを条件に、車は道路を走れました。)

上の例文は「英辞郎」の例文ですが、一つ目の例は

私の新方針にあなたが同意してくれるのであれば、私はその計画に賛成します
というように一文にもできます。

「切らずに処理できるならできる限り原文の通りに処理したい」というのが私個人の意見です。

ただ、時系列的に事実が頭から述べられているときは、「出てきた順に訳して流れを尊重する」ために途中で切るのが有効な時もあります。→その場合については(長くなりますので)また後日。

2017年9月29日金曜日

Tradosのお引越し

Tradosは私は1ライセンスの購入しかしていませんので、古いパソコンから新しいパソコンへと移し替える作業をしました。

そのやり方がどこに書いてあるのか自力では全く調べられなかったので、iPhoneアプリの「MySDL Trados」の「お問い合わせ」メニューからチャットで問い合わせてみました。

チャットを開始する前に氏名とメールアドレスを入力して「Chat Start」ボタンを押すとオペレーターの方が出てきてくれます。ここのインターフェースがそもそも英語なので、「えっもしかして英語?」と思い、とっさに問い合わせ内容を頭の中で英語で組み立てていると

チャットの女性が

"May I help you?"

と言ってきたので

(おっとやっぱり英語だ...)と思い、スマホのキー配列をアルファベットに切り替えて英語で打とうとしていたら、おもむろに

「日本語でも大丈夫です」

とおっしゃっていただけたので、安心して日本語で相談しました(笑)。

古いパソコンからTradosを消して、新しいパソコンにインストールし直すには、

「古いPCでTradosを立ち上げてメニューからヘルプ>製品のアクティベーション>「非アクティブ化」をオンライン状態でクリックしなければならない」ことを教えていただきました。

おっと危ない。古い方は消さなくちゃ、と「非アクティブ化」する前にアンインストールするところでした。この「非アクティブ化」がしていないと、新しいPCでTradosを使おうと思っても「ライセンスが使用中」となってしまい、新しいPCでアクティブ化できなくなってしまいます。

アクティブ化/非アクティブ化の状況についてはSDLのマイアカウントページで確認することができます。

ちなみに、チャットの担当者の方とお話しするときには6桁の注文番号を聞かれますので、チャットで相談されるときはその番号をあらかじめ用意しておいた方が良いかもしれません。

こうして

・古いPCでTradosを非アクティブ化
・新しいPCにTradosをインストール
・新しいPC上のTradosをアクティブ化

することができ、無事に新しいPCでTradosを使うことができるようになりました。

やはり、処理能力の高いPCにしたおかげでTrados開くの速いです!!
良かった。これでストレスなく作業が進められそうです。

今の仕事が終わったらいい加減「チュートリアル」動画を見て基本的操作から勉強しないと・・・とは思っているのですがなかなかできず。

また新たな情報を取得したら共有しますね!



2017年9月28日木曜日

新しいPCが届きました。

マウスコンピューターのPC届きました。思ったよりデザインも洗練されてます(失礼)。
昨日午後から半日かけていろんな設定をしていました。英辞郎をインストールし直したり。

たまたま昨日は昼間に仕事なくて良かった。

ワードとエクセルの読み込み・読み出しは圧倒的に速いです。だけどネットの読み込みスピードは前より遅いような…?でも一度読みだしてしまえばそこからは早いです。辞書サイトとか。

だからちょっと待ち時間が発生するのは最初だけですね。朝の作業開始時だけ少しモタモタします。が、それ以外は今のところ好調!

あとはキーボードのキーの位置がなんか微妙に(おそらく0コンマ何ミリレベルで)違うので、ちょっと慣れるまでタイプミスが発生しそうです。これも慣れですね。

キーボードの感触はちょっと前のDELLのPCより柔らかいですが、これはこれで良いかな。

やはり仕事道具は大事ですね~。このパソコンは大事に使って長持ちさせようと思います!

あと、Tradosは1ライセンスで1端末しか使えないので、お引越ししないといけないです。
難しいかなあ。研究しながら進めていきます。

2017年9月27日水曜日

翻訳者への道

私は35歳で社内翻訳者になり、40歳で在宅翻訳者になりましたが、人生のもっと早い段階で翻訳者になりたいと決めた人は、どういう道があるのかと考えてみました。

私が大学を卒業した22歳の時点では、通訳や翻訳の実力が備わっているとは到底思えなかったので、「働きながら学ぶ」道を選びました。

25歳で社会人だったときの夏の有給取得中に参加した「インタースクール」(プロ通訳者の養成学校)の「サマープログラム」(夏季の短期集中講座)で「これだ!」と思い、

子どもの頃から思い描いていた「通訳者になりたい」→「留学したい」→「まずはお金を貯めねば」

という図式がひっくり返りました。

なかなか目標額に達しない留学のための少額の貯金をスクールの授業料に突っ込んで、仕事は正社員から派遣社員に変え、平日夜の勉強時間を確保しました。

通訳と翻訳の勉強の仕方は違うと言えば違いますが、現在の私が翻訳を仕事として受けることができるようになったのは、この時の通訳学校での勉強がベースになっています。

通訳と翻訳に必要な力は、よく言われることですが語学力だけではありません。


1.原文を理解する読解力
2.理解した内容を別の言語に置き換える表現力

という二つ能力が必要なため、「英語だけできても通訳者・翻訳者にはなれない」のはよく知られたことです。

二つの言語を行き来して「理解→表現」というプロセスを「早く、正しく、分かりやすく」行うためには、「訳す練習をひたすら続ける」以外に他の道はありません。

よく、「英語の上達のためには日本語に置き換えるな、英語のまま理解しろ」と言われますが、それは「英語力」のみを向上させたい人に限った話です。

確かに、先に英語力を高めたいからまずは英語漬けの勉強をする、という時期があっても良いかもしれません。

しかし、「英語と日本語の間を行ったり来たりする」のを職業とする翻訳者になりたいのであれば、「日本語を介在させない英語勉強法」は近道だとは思えないのです。

翻訳者になりたいと思っているひとが今、学生なのであれば、

・卒業後にそのまま翻訳者になる

ことを目指して良いと思います。

そのためにできることは

翻訳の練習量をひたすらこなす

ことだと思います。

今、社会人なのであれば

・翻訳の通信(通学)講座で勉強する
・翻訳会社に転職する
・派遣登録してインハウス(企業内)翻訳者を目指す

などの道があると思います。

働いて生計を立てながら勉強すると言う人は、できれば働く場所も、自分が将来翻訳をやりたい分野の仕事に就いていると、後で役に立つことは多いと思います。

・自動車関係
・航空機関係
・医療関係
・法律関係

など、自分が将来翻訳者として仕事をしたい分野で働きながら、翻訳者になるための勉強を進めていく、という道はどうでしょうか。

2017年9月26日火曜日

凡ミスと誤訳

気をつければ防げる「凡ミス」

翻訳のミスには昨日お話した「訳抜け」の他に、いわゆる「凡ミス」、つまり気をつけていれば防げる小さなミスもあります。

・数字のミス
・句読点のミス
・ですます調、である調の不統一
・固有名詞のミス

私は2015年に始めた行った出版翻訳で、なぜか数字のミスを多発してしまいました。何度も推敲したはずなのに、数字を読み間違えており、担当コーディネーターに多数、赤を入れられ、本当に申し訳ないことをしました。

集中力の途切れによる、凡ミスですが、新人翻訳者に多いとのことです。

ある翻訳会社のトライアルで、1996年のアメリカ映画
"Independence Day"の表記を、邦画のタイトル通りに『インデペンデンス・デイ』としなかった応募者は全員不採用になったという話を、何かの本で読んだことがあります。

これはきちんと調べものをしなかったことによって発生したミスで、この手のミスは、多発すると「この翻訳者は調べものに手を抜くタイプだ」と思われてしまうので要注意です。


原文読解力の根幹にかかわる「誤訳」

それに対して、英語を正しく読めていない、ということに起因する「読解力の根幹にかかわる誤訳」には、具体的な防止策は「おそらくない」と言っても良いと思います。

英文法の本をまるごと一冊復習するぐらいの勉強をしないと、「誤訳ゼロ」にはできないと思いますが、やはり一番頼りになるのは自分の「勘」で、

なんか変だなと思ったらどこかが間違っている

という感覚を信じることだと思います。

特に、「さらっと読むと日本語として読めてしまう」という訳は危険です。
「で、結局どういう意味なの?」と疑問を持ったときに、説明できない、ということは、原文がしっかり読み取られていない可能性があります。

以前、通っていた学校であるビジネス書がテストの課題になったことがありました。
その本の原文に

"Walk the talk." 

という表現が出てきたのですが、ある翻訳書では「歩み寄り、語りかける」と訳されていました。
私はこの訳に対して、直観的に「どうも変だ」と思ったのです。

「歩みより、語りかける」なら、どちらも動詞であるので"walk up to and talk" あるいは "walk and talk" のはずです。

しかし、上の原文は"talk" に"the" がついているので"talk"は名詞、しかもwalkの目的語であるはずです。

つまり文の構造は「talkをwalkする」でなければならないはずなのです。

しかし、「歩みより、語りかける」という日本語が妙に文脈にマッチしてしまっていたために、その部分に対して私と同じように「なんか変だ」と指摘したクラスメートはいませんでした。

結局、「私の考え過ぎなのかな」と思ってしまい、そのまま解決しないでテストに臨んだところ、その部分がテストに出題されたのです。クラスのほとんどの人が翻訳書を読んで準備していたので、訳書にあった表現、「歩みより、語りかける」を使ったところ、全員不正解になりました。

正解は、

「言ったことを実行する」
「言った通りにする」「有言実行する」

という意味でした。

今は英辞郎にもこの表現は載っているので誤訳する人はいないと思いますが、私がこの"walk(他動詞)"の意味に悩んだ当時は、この表現は辞書には出ていませんでした。

walkには「歩く」(自動詞)という意味の他に

・「~を歩かせる」という意味があります。
「トークを歩かせる」ということはつまり、「自分の口から出たトークの内容を、実際に動かす」→「言ったことを形にする」→「有言実行する」ということになるのです。

この解釈をテスト用紙の返却の際に講師から説明されて、ようやく「ピースがはまった」と感じたことを今でも覚えています。

「違和感」が残っている時は「何かが間違っている」という感覚は、この時初めて実感しました。

よく知っている単語こそ要注意、ということは、よくあります。

外国語の勉強はいくら続けていても、完全にマスターする日が来ることなどあり得ません。「何かおかしい」という感覚を大切にすることで、少しでも誤訳を減らしていければ、と思っています。
  

2017年9月25日月曜日

訳抜け防止策

「訳抜け」というのは、原文にある内容が訳文で抜け落ちていることです。

訳抜けには様々な理由があると思いますが、私の場合を例に挙げて言うと、訳抜けが発生しやすい箇所は次の2つです。

1.主部と述部に当たらない修飾部分(抜けていても意味が通ってしまう箇所
2.関係代名詞などが多く、原文と訳文の単語の順番が大きく違う箇所

ます、1の場合で誤訳が起きやすいのは、「抜けていても気づきにくい」ためです。主語(主部)と述語(述部)は文章の骨格の部分なので、抜けると文章が成り立たないため気づかないで放置されることが少なく、抜けは起きにくいですが、それらを修飾する役割を果たす「形容詞」「副詞」は、抜けていても文章が成り立ってしまうことが多いため、自分の目だけで推敲していても、チェックの目をすり抜けてしまうことがあります。

難しい英語を読んで構造を理解しようとする時、目はまず「主語」はどこまでで、動詞はどこだろうと探します。まず、そこをとらえて文章の構造をとらえてから、修飾している部分を訳してつなげていくという工程が頭の中で発生しています。ですから、一文を全部訳し切るまで、気を抜かずに「書かれていることを全部拾うぞ」という気持ちでいないと、骨格だけとらえたところで安心してしまい、修飾語を抜かしてしまうというミスが発生しやすくなります。

これを防ぐために有効なのが翻訳支援ソフト(TradosやWordfast、Memsourceなど)の使用、またはExcel上で対訳形式に訳文を入力していくことです。これらを使用すると、一文ごと、あるいは任意の箇所で区切って左右に原文を訳文を展開しながら訳出作業を進められます。

左右に原文と訳文を並べながら作業していると、抜けている箇所があるときに気づきやすいです。どちらもできない場合に長い一文を訳す場合は、カラーのマーカーペンで、訳出が終わった箇所は塗りつぶすというやり方もあります。

頭だけで「訳し終わった」と思っていると、抜けている箇所があっても気づくことなく終わってしまいます。手と視覚的な手段を使って、訳し終わっていない箇所を物理的に浮き出させて対処するのが、原始的ですが有効な方法だと思います。

次に、2番目に訳抜けが起きやすいのは、関係代名詞が多い時など、元原稿に出てきた順番通りに頭から訳せない場合で、「ここは残して後ろから訳して前に戻ろう」と思っていて、残しておいたことを忘れてしまうパターンです。

出てきた通りに前から訳せる場合は、訳抜けは起きにくいです。今訳している箇所が自分でも分かっていて作業を進められるからです。関係代名詞などで後ろから大きく前へ戻って訳す場合は、「いま、一時的に訳すのを保留にして残している箇所」を鉛筆で丸く囲んでおくだけで、ずいぶんこのミスが減ります。

また、ごくまれに一文が非常に長い場合、改行部分でなぜか一行飛ばして次の行へつなげても読めてしまう時が時々あります。契約書などに多いですが、これは訳している途中でつじつまが合わないことに気づくので、さすがに分かります。

いずれにしても、訳抜けを防ぐためには、「完成した訳を読んで不自然な箇所がないか」という観点だけで推敲していては不十分ということです。

推敲の際には、「原文を残らず拾っているか」という視点でチェックすることが非常に大切です。


2017年9月22日金曜日

マウスコンピューターのパソコン

仕事用のパソコンをついに買い換えました。翻訳者としてパソコンを使い倒しているにもかかわらず、パソコンの知識が全くなく、どれぐらいのスペックだとどれぐらいの処理能力があるのか全く理解していなかったので、三年前に購入した現在のパソコンを買った時は受注量も収入もまだ今より少なかったこともあって、予算内で買えるものを選んだだけでした。

今回、8月の終わりにTradosを入れたこともあって、やはりというか、案の定というか、やっぱりこうなるよねという感じになったというか、パソコンのパワー不足に明らかに不満を持つようになりました。

そもそも、翻訳者に必要なパソコンのスペックとはなんだろう、と思い(そっから⁈)、「翻訳者 パソコン  スペック」のキーワードでググッたところ、ある特許翻訳者さんのブログがヒットしました。

それによると、翻訳者が仕事をこなすのに必要なスペックは

・メモリ8GB以上、できれば16GB
・ハードディスク 1TB、できれば2TB

が望ましいとのことでした。

家庭用の機能や、一般的な事務処理に必要なのはメモリ4GB、ハードディスクは500GBほどで十分だと思いますが(いま使っているのがこの容量)

この記述をみてやっぱり私のパソコンのスペックは翻訳の仕事をバリバリこなすには能力不足かもしれないな、と思い、思い切って購入することにしました。

ネット上でカスタマイズして注文できるサイトはDELLが有名ですが、DELLより安価でハイスペックなパソコンを注文出来る「マウスコンピューター」という会社があり、今回はそこで注文しました。

マウスコンピューターの「ノートパソコン」の「ハイエンド」売上1位のモデル(メモリ16GB、SSD258GB、ハードディスク1TB、オフィス付きがベース)に、オプションで

・ハードディスク1TB→2TB  

・マカフィー(ウィルスソフト)三年分 
・三年間の修理保証

を付けて

18万円ちょっとになりましたが、20万円以内でこのスペックなら大満足(⁉︎)ということらしいです。

これでTradosを入れ直してバリバリ働くぞ〜!
ていうか、バリバリ働いてね〜〜パソコンさん(笑)。

動作がどれだけサクサクになるのか楽しみです。これから生産に入るとの連絡が来たので、一週間ほどで納品されます。


届いたらまた使ってみた感想などお伝えします。

2017年9月21日木曜日

翻訳スピードを上げる

翻訳者に限らず、フリーランスにとっての重要な課題は、仕事の質を落とさずスピードを上げることです。

以前にも一括置換を使うなどの物理的な手段についてはお話ししましたが、それとは別に、翻訳処理自体をもっと早くするにはどうするか、ということについてここ最近で実感したことがあるのでそれをお話しします。

ここのところずっと短い納期で大量の仕事をするという状況が続いていましたので、まずは、そういう切羽詰まった状況に自らを置くということがあります。ただ、それだと睡眠時間を削ったり家族との時間を犠牲にしたりして、ただひたすら机の前にかじりついてやるだけということになります。

依頼主に取っては実際のスピードが上がっていようが、睡眠時間を削って間に合わせたのであろうが、とにかく希望納期に間に合わせてくれれば「仕事が早い人」ということになるので、仕事のスピードが上がっていない中で「仕事が早い人」だと思われているととんでもない日々が続きます。

ですから、本当の意味で「1時間で終える処理量を増やす」ということを目標にしていきたいところです。

私の好きな作家のはあちゅうさんは、noteという投稿サイトで有料マガジンを展開されていますが、その記事の冒頭にはいつも「私はだーっと書いて後でつじつまを合わせるタイプなので多少のアラはお見逃しいただければと」と書いています。

翻訳もそれと同じく、「ダーッと訳してから後で見直すとどうなるのかな」と思って、試しに「一文一文でいちいち自分の訳を振り返らない」を自分への課題としたところ、後で全部見直した時にも、結局普段通りの出来栄えだったことが判明しました。

自分ではそれほど終わった箇所の訳文を振り返りながら進んでいるつもりはなくても、視界に入ると、ついつい何度も振り返りながら気になるところは直したりしながら進んでしまいます。

そうすると最後まで訳し終わるまでに膨大な時間がかかることになります。結局最後まで訳し終えたら最初から読み直して推敲するので、訳す時は一気に訳し上げてしまう方がスピードが上がります。

推敲はしなくても良いとか、一度だけで良いと言いたいわけではありません。「途中で何度も振り返らない」ということです。

今度自分の訳出スピードを計測したいときがあったら一度お試しください。それだけでかなり速く(しかも品質はそれほど落とさずに)仕事を終えられることに気がつくと思います。

2017年9月20日水曜日

仕事をしながらブログを書く

納期のキツイ仕事、やっと終わりました。さすがにブログを更新する時間もなく、「平日毎日更新」の目標もあわや破るところでしたが、なんとかこうして書いています。

このブログを見に来てくれる人の中には昔の勉強仲間もいますが、「いつも忙しいのにどうやってブログ書いてるの」と聞かれます。

半徹(半分徹夜みたいなもん、の意。私の造語)明けの回らない頭ですので、今日は本筋からずれますが、仕事とブログ執筆について書こうと思います。

発信を続けることで(間接的に)仕事につながる

6月の上旬にスタートしたこのブログは、この記事で74本目になりました。「その内容って、誰が読むねん」と突っ込む人も少なくないマニアックすぎるこのブログですが、おかげ様で5,000PVを超えました。

このブログの目的は、翻訳まわりの事務的な雑事を解説することが表向きの目的ですが、
裏向きの目的、つまり私にとっての私的な目的というのは、「ブログという手段で発信することによって、ネット上で私へのアクセスを増やすこと」、つまり、本業の仕事のチャンスを増やすことです

おかげさまでその効果は出ています。翻訳者紹介ディレクトリには国内向けにも海外向けにも、このブログを始める以前から登録していたもののあまり問い合わせがありませんでしたが、このブログ開設と同じタイミングで国内外から問い合わせが増えました。

タイミングが同じというだけでたまたまかもしれませんし、世の中の景気が上向いてきて仕事が増えたのかもしれませんが、ブログでの発信というのは仕事獲得に間接的につながっていると確信しています。

毎日更新してますが毎日書いてません

そんなメリットの大きいブログ執筆ですが、あまり長い時間を割いていると本業に差し支えます。ブログ一本の執筆にかける時間は15分が目標、長くても30分以内には書き終えています。

以前他のテーマでブログを書いていたこともありましたが、毎日「ええと、今日は何を書こうかな」と考えるところからスタートしていたので時間がかかりすぎてしまい、結局忙しい中で更新することができなくなり、そのうちにやめてしまいました。

そうならないために、私はこのブログ記事はネタを思いつくたびに下書きトレイにどんどんネタをためていっています。常に5日分ぐらいは下書きトレイに原稿がある状態です。

ここ1週間でかなり納期がタイトな仕事をやりましたが、その間も変わらず更新できたのは、そうやって書きためていた「貯金」を食いつぶしていたからです。

さすがにその記事貯金も使い果たしてしまい、昨日の記事はあのような形になったわけです。

毎日ブログを書く時間を取るのは大変なことです。毎日ネタ探しするのも大変です。
でも、ネタというのは思いつくときには複数思いつくものです。そういう時にこそ、ここぞとばかりに書いてためておきます。

今日はかなり舞台裏を披露してしまいましたが、この続きはまた後日。
大きいロットの仕事の納品を終えて疲れているところなのでダーッと打ったこの文章を、直しもせずにポチっと投稿します。

明日から平常運転に戻します。またおつきあいください。



2017年9月19日火曜日

忙しい…

自分の処理能力を見誤り、能力以上の量の仕事を受けてしまいました。リアルタイムで後悔しています。

自分のキャパシティを完全に過信していました。やっぱり、そんなに急激にこなせる量が増える訳はないですね。毎回火事場の馬鹿力みたいなスピードではちょっと体が持たないです。

次からは少し納期調整を願い出てみようかと思います。今はとにかく納品まで頑張らなくては。

マジでキツい…

2017年9月18日月曜日

作業中の超アナログなメモ書き

紙の方が便利なメモ書き

20枚とか30枚とかの大量の英文を1人で何日もかかって和訳している時、キーワードが何度も出てくるときに、以前は大きめの付箋にメモを書いて机の柱に貼っていました。

そんなに何個も出てこないだろうと思って書き始めた付箋が、6枚にも7枚にもなると、結局ホチキスでとめたりして、見やすいような見づらいような状況になってしまいます。

そういう時に翻訳メモリがあるじゃないか、Trados入れたんじゃないかと、自分でも突っ込みたくなりますが、なんといってもまだ発展途上で、Trados案件は来たらファイルを空けて翻訳作業して閉じて返すだけで、プロフェッショナルな使いこなしはできていないのが現状です。(ほんとはウェブセミナーとか受けたいのですが全然時間がないのです)

結局、付箋では大きさが足りないと今更ながら気づいたので、今はA4コピー用紙に殴り書きで箇条書きにして繰り返しの多いキーワードを書きつけています。

エクセルの用語集も良いけれど作業中は返って使いにくい

エクセルで自分で作った用語集のテンプレートがあるので、そこにどんどん入れていくという考え方もあるのですが、それはTradosの用語集を使いこなせた時の作業にするとして、やはり、翻訳作業中の、今、この瞬間に、「えっとさっきの何て訳したっけ」という短期的なメモ書きには自筆の殴り書きが一番見やすいのです。ノートPCの作業ウィンドウを一つ増やしてまでエクセルファイルをひとつ常に開けっ放しにしているのは、私にとっては効率がよくないのです。

また、変に罫線を引いた紙や用語集の体裁に印刷した紙なども、逆に使いにくいです。

真っ白なA4コピー用紙にどんどん書いていく

のが一番使いやすいです。それをデータホルダに置いて常に傍らに掲示しながら作業します。





データホルダは以前は元原稿を置いて定規のような透明のバーを上下に動かしながら、作業中の箇所を確認しながら翻訳作業をしていたのですが、今はTradosWordfastMemsourceなどの支援ツールを使った作業が多いので、データファイルに原文を置いていても、常にそこに目線を置きながら作業するようなことはあまりなくなりました。ただ、図がある場合や、レイアウトがどうなっていて本文のつながりがどうなっているかなどを確認するために、やはり原文のプリントアウトは必要なので、A4殴り書き用紙の下に置いています。

2017年9月15日金曜日

Evernoteの活用

私はPCとスマホの両方に「Evernote」(https://evernote.com/intl/jp) というソフトとアプリを入れて、ちょっとしたアイデアやメモ書きを書き留めています。PCで書いたものもスマホで書いたものもその場ですぐに同期されて、どちらの端末からも同じものを読むことができます。



メモ書きの内容はフォルダのように「ノートブック」ごとに分けて整理することができるので、私は日常生活の中で「よい訳になりそうな英語と日本語」に出合ったときは忘れないうちに書き留めています。

例えば英語の「paranoia」という単語は英和辞典で引くと
偏執病、妄想症、などという訳が出てきますが、実際には口語では
「強い恐怖心を持った」「心配しすぎ」などというニュアンスで使われる言葉です。

あまりにも普通に使われるので最近では「パラノイア」とカタカナで表記されることも多くなりましたが、まだまだ一般的には浸透しているとは言えない単語だと思うので、「うまい日本語訳」に出会った時にはメモするようにしています。

私のEvernoteにはparanoiaの訳のメモとして
「悲観主義者」「極度の心配性の人間」と書いてあります。(出典も書いておけば良かったですが見当たりません...すみません...)


また
いつもお世話になっております」を "Thank you for your correspondence." にしてあるのは中身のない決まり文句っぽさがちょうどいいなと思ってメモしたものですし、

ニュースや医療ドラマで良く聞く「命に別状はない」は
the injuries of the 〜 were not life threatening (BBC news)    

と書き留めてあるので出典はBBCニュースだと思います。

これらのメモはEvernote全体からキーワード検索もできるので、時間がない時に急いで書きつけたメモでも後からすぐに探すことができます。以前はメモ帳を持ち歩いて書き留めていましたが、最近ではもっぱらEvernoteです。

ちなみにEvernoteは無料プランだと端末二つまでしか使えません。PC一台とスマホ一台といったイメージですが、私の場合、自宅作業用PCと持ちだし作業用PC、スマホの3台で使用したいというニーズがあるので有料プランに変更しようかな...と検討しています。

2017年9月14日木曜日

尊敬する翻訳者、越前敏弥さん

「翻訳ものは読みづらい」を払拭した衝撃の一冊

翻訳物は読みづらいと思っていた以前の私にとって、2004年に刊行された越前敏弥さん訳の『ダ・ヴィンチ・コード』の読みやすさは衝撃的でした。

英語くさい英語も、「日本語ならどう言うか」を練りに練って考えられていて、「翻訳書特有の違和感」が全くない翻訳。ぐいぐい引き込まれてあっという間に読み終わった本です。

最後のどんでん返しのシーンでは電車の中で「えーーっ」と声を出して驚いてしまい(帰りの通勤電車の中で読んでいました)、同じ車両に乗っていた周りの人にチラ見されたことを覚えています。


その後、こういう翻訳ができる人ってどんな人なんだろう、と興味を持ったのがきっかけで、

・『越前敏弥の日本人なら必ず誤訳する英文

・『越前敏弥の日本人なら必ず悪訳する英文

・『越前敏弥の日本人なら必ず誤訳する英文 リベンジ編

を立て続けに読みました。翻訳に従事されている人ならもちろん、そうでない人でも英語に興味のある人ならとても面白いのでお勧めです!


越前さんはTwitterの中で

"よく「翻訳を勉強中ですが、日本語を鍛えるにはどうしたらいいですか」と訊かれるけど、翻訳を勉強中だったら、翻訳をすること自体が最高の訓練です。名文や名訳を読むのもいいけど、それは受け身。徹底的に調べて、原文の制約のなかで最大限に力のある日本語を書く以上の訓練はない。"

"翻訳は、翻訳をすることによってしかできるようにならない"

とおっしゃっています。

「原文の制約のなかで最大限に力のある日本語を書く以上の訓練はない」という言葉にすべてが集約されていると思いますが、

日本語の表現力の向上」と「英語の理解力の向上」を両立するには、やはり「翻訳をやり続けるしかない」、ということに尽きます。

日々頂けるお仕事の中で、私自身も、一歩でも前へ歩みを進められているといいなと思いつつ、自分の好きなものを読んだり書いたり訳したり、を続けて「うまい翻訳」ができる翻訳者に近づいて行きたいと思います。

前から越前さんの『翻訳百景』を読みたいと思っていたことを思い出したので早速Amazonでポチりました。感想はまた後日...。

2017年9月13日水曜日

カタカナ語をどこまで残すか

英語から日本語に翻訳するとき、どの程度までカタカナ語訳を採用するかは、翻訳者も非常に頭を悩ませる問題です。

例えば、「シミュレーション」はカタカナでも意味が分かる人は多いと思いますが、「コンフィギュレーション」の意味がすぐに分かる人は一般的には少ないと思います。

また、「アプリケーション」「ブラウザ」はカタカナのままで良く見ますが、「パラメータ」は何だっけ?と思うと思います。

こうしたコンピュータ用語だけでなく概念的な言葉、例えば「ポジティブ」「ネガティブ」などは無理して日本語に置き換えるより、英語のままで理解されていると思いますし、サッカーなどで「ナイスシュート!」という時の「ナイス」は「良い」「素晴らしい」などど訳してしまってはおかしなことになります。

このように英語がカタカナのまま日本語の中にどんどん取り込まれていっている現状で、カタカタを残すかどうかは、「日本語の中にどの程度普及しているか」と、「読み手が誰か」による、としか言えないと思います。


専門家の間では英語のまま通じる言葉でも、

一般の使用者向けに書かれた製品の取扱説明書やマニュアル

などは、日本語に訳せるところは日本語に落とし込んだ方が親切ですし、反対に

専門家同士でやり取りする図面などの中での表現

では、変に日本語にされると逆に分からないのでそのまま残して欲しい、と言われる場合も多々あります。

結局のところ、どこまでカタカナを残すかはその場の判断となるので、一般的な使われ方、業界での使われ方、日本語に訳した表現とカタカナ表現のどちらがより分かりやすいか、などを、その都度丁寧に検証しながら決定していくしかなく、王道や公式はないと言わざるを得ないでしょう。

日本語にどう訳していいか分からない単語をとりあえずカタカナ語にして行けば、表面的には何とか日本語になって落ち着くかもしれませんが、読んだ人が何のことを言っているのかさっぱり分からないのであれば日本語に訳したとは言えません。

「日本語として自然かどうか」の感覚は、やはり長年いろんな文章を読んで蓄積されてきた中でしか養われないものなのかもしれません。この感覚こそ、日本語ネイティブとしての勘が生かされる領域だとも言えます。

2017年9月12日火曜日

ファイル暗号化ソフト

機密書類をメールで送受信する際の方法として、以前の投稿でワードファイルやエクセルファイルに直接暗号をかける方法をご紹介しましたが、今回はもっと便利なソフトウェアの存在を知りましたのでご紹介します。

定番のファイル暗号化ソフト「アタッシェケース」



「窓の杜」で無料でダウンロードできます。

http://forest.watch.impress.co.jp/library/software/atasshecase/

ソフトをダウンロードして開き、ファイルまたはフォルダをドラッグ&ドロップするだけで

・暗号化ATC
・暗号化EXE
・パスワードZIP

のファイルを作成することができます。

同じく上記で暗号化されたファイルをこのソフトウェアで復号することもできます(パスワード要)

自分が設定したパスワードを先方に知らせる際には、別のメールで知らせます。

使いやすくて動作も分かりやすいソフトウェアでとてもお勧めです。

2017年9月11日月曜日

電子ファックス送受信サービス

原稿の受け渡しについては、最近はそのほとんどがメールで行われますが、時々、関連資料などの送付でファックスが必要な場合があります。

自宅の固定電話にファックス機能がある場合は良いですが、ない場合や、出先や出張先でもファックスを確認したい場合は電子ファックスのサービスが便利です。

ちなみに私は

・Pamfax

というサービスを利用しています。Skypeと連動したサービスです。

 
 
その他にも
 
eFAX
jFAX
 
などがあり、色々なサービスを比較した一覧がこちらのページで紹介されています。
 
送るだけなら無料のところが多いですが、受信するのも無料のサービスは、送信する側に高いお金がかかったりすることもあるので、比較検討の上吟味が必要です。
 
また、スマホで書類をスキャンしてそのままファックスで送れるようなアプリもあるようです。
便利な道具はたくさんありますね!
 
私は仕事がない夏休みなどは平日に子どもを遊びに連れて行っていることもあり、急な問い合わせにもスマホで応対できますが、「今からファックスで送ります」などという時も、Pamfaxならスマホ上でファックスの内容を確認できます。
 
忙しい営業マンの方々だけでなく、私のような兼業主婦にとっても大変便利なサービスです。
 
 
 




2017年9月8日金曜日

英語の請求書

個人で仕事をしていると、依頼主が海外の方で、請求書も英語で起こすという場面もあります。
英語のinvoiceのテンプレートは、"invoice template" などのキーワードで検索するとダウンロードできるサイトが色々とありますが、ちなみに私はMicrosoftの無料で使えるサービスを使っています。

https://templates.office.com/en-us/Invoices


ダウンロードすると中身はエクセルファイルのテンプレートです。

これに取引内容の他に住所や口座番号などの情報を入れて作成、最後にPDF等に変換して相手先に送付します。

紙の請求書を郵送で送ってくださいという海外の請求先はほとんどいませんので、送付方法はほとんどがEメールです。

ちなみに私は決済用のPayPalアカウントも持っていますが、法人相手ですとクレジット決済を希望する依頼主はあまりいないですね。あるクラウド翻訳からの入金の際のみに使用しています。

前にも書きましたが、仕事が立て込んでくるとこうした事務作業の時間がネックになってきますから、時間が空いている時に、英語の請求書のテンプレートは予め作成しておいても良いかもしれません。


この他に有料サービスや会員登録をすれば一部のサービスを無料で使えるサービスなど、色々あります。

有料サービスですともっと色々な機能を備えたキレイなレイアウトの請求書もたくさんあります。私の場合は、独自の請求書を出す必要のある海外の取引先とのやりとりは年に数回なので、必要な情報が最低限載せられる無料のものを使っていますが、好みによっては色々と凝ってみても良いと思います。

2017年9月7日木曜日

アジアとの時差

このところアジアのエージェントから仕事をよく受注しています。

アジアの国は時差も2〜3時間と短いので、ほとんど日本国内と同じように仕事できますが、日本より数時間遅いので、日本では夕食の支度をしている時間帯に現地はちょうど午後の2時とか3時の忙しい時間帯に当たるため、ガンガンメールが入ってくることがあります。

キッチンにいる時は携帯をデスクに置きっ放しにしていることが多くて、重要な仕事のメールを見落としたことがありました。

ある時たまたまスマホで「クックパッド」を見ながら料理をしていたら仕事の依頼のメールが入ってきた、ということがあり、それ以来料理中もスマホはキッチンのテーブルに置くようにしています。

アジアの国と取引していると日本時間の遅めの時間帯までメールが入ってくることがあるので気が抜けません。大好きな月9ドラマを見ていても仕事の依頼メールが来ることがあるので、スマホの充電ケーブルは各部屋に必須です!

2017年9月6日水曜日

初のTrados案件

短い案件でしたがTrados案件を一つ終えました。全く使い方も何も練習していませんでしたが、Trados用のパッケージにしたデータが送られて来たので、TradosをインストールしてあるPCで開いたらすぐに作業出来ました!

これまでもMemsourse やWordfastでは作業したことがあったので、あまりバタバタせずに出来たと思います。

今後はもっと使いこなして、WordやExcelなどのファイルからプロジェクトファイルを作成するところからできるようになりたいですし、用語集も使いこなせたら嬉しいです!

…が、仕事もどんどん頂けるのでなかなか手が付けられない…。結局こうやってOJTみたいな感じで覚えて行くのかなと思います。

でもやっぱりちょっとPC重くなった気もします。

他の翻訳者さんのブログで、作業用と辞書閲覧用でディスプレイを分けている方がいらっしゃいました。

ツインディスプレイも、検討してみようと思います。

2017年9月5日火曜日

意味のまとまりごとに切って訳して後から編集する

社内翻訳時代は英訳が多かったので、フリーランスになってすぐは和訳のスピードがあまり上がらなかったのですが、このところ和訳の依頼が多いせいか、和訳のスピードが少し上がって来ました。

関係代名詞でどんどん後ろへ修飾節がつながっていくような、一文が長い英語の場合、学校の英文解釈のように後ろから訳していると、訳文がわかりづらくなるだけでなく、訳出時間も長くかかります。

同時通訳は話の聞こえた順に情報を処理して行きますが、それと同じように長い文章を翻訳する時も、出てきた情報の順に日本語に置き換えて行く方が上手く行きます。

文字を追っている時も、私たちの脳はたいてい、目で一度に見える範囲しか処理できないので、一文を長々と読んで全部理解してから文の冒頭から訳し始めていると途中の部分を何と理解したのか自分でも忘れてしまうことがあります。

自分で訳出が遅いと思っている人は、頭の中で何度も同じところを行ったり来たりして訳しているのかもしれません。

例えば、英文契約書では一文が12行とか13行ということもあります。

AはBである、ただしそれはCがDのときに限る…………

というように、ある文を成立させるために後ろへ後ろへどんどん条件が続いていきます。英語では最初に結論を言ってしまっているので、後ろにいくら続けても英語ネイティブの読み手には負荷はかかりません。出てきた順に論理を追えば、順に理解できるのが英語ネイティブの人の脳です。

しかし、日本語の場合は最後に術部で締めなければならないので、修飾部はほとんど、文の間に入れ込まなければならなくなり、ここでたいていの人は頭が止まってしまいます。

CがDで、EがFで、◯が△で、…………の時、AはBである、ただし◼️◼️の場合はこの限りでない。


というような具合です。

これを一文全部、理解するまで手を止めていたら時間がかかりすぎます。

最終的に読みやすい日本語になっていて原文に沿っていれば良いので、意味のまとまりごとに切って訳したものを後から綺麗に編集する、というやり方です。日本人なので日本語の方が処理しやすいのです。

頭の中に綺麗なイメージが出来上がってからアウトプットに落とし込むより、アウトプットしながら手元で綺麗な日本語に直して行くという感じです。

これを手書きでやるとなるとゾッとしますが、切り貼りも編集も簡単なPC上の作業ならではのやり方かもしれません。

2017年9月4日月曜日

専門用語の調べ方

専門用語が辞書にも図書館の本にも載っていないという場合、頼りにするのはインターネットです。

Google検索での検索結果の多い方を訳語として採用する、というやり方もありますが、道具や施設の名前など、知りたい単語が名詞や固有名詞である場合Wikipediaのページの見出しを使って訳語探しをしています。

例えば「六角棒スパナ」という語を英語にしたいとき、一般の和英辞典や英辞郎には出ていません。『180万語対訳大辞典』には"hexagonal wrench key" という訳語1つだけが出ています。

これしかないからこれを採用したいところですが、まずは「六角棒スパナ」とは何か、を日本語で調べます。するとGoogleですぐにヒットして画像も出てくるので、ああ、これか、とピンときます。


組み立て式の家具などを注文すると付属してくる工具ですね。

次にこの「六角棒スパナ」の日本語Wikipediaのページを見ると、他の言語でもこの工具について説明されていることが分かります。





このように"English"へのリンクがあるので、ここをクリックすると英語ページへ飛びます。





すると同じものを説明するページの見出しは"Hex key"であることが分かります。同類と思われる工具の写真も載っていることから、同じものを説明していることは明らかです。

Wikipediaの情報には出典がないので信頼性に欠ける、という考え方もありますが、このような一般的な工具の名称については、一般的に一番よく使われている名称がタイトルになっていると考えられます。

社内で決まった用語がある場合はもちろんそれを使いますが、調べる手段が他にない場合は、こうしたやり方もひとつの方法だと思います。

2017年9月1日金曜日

英日と日英

現在の私の仕事は約7割が「英訳」

現在の私の仕事において、英→日と日→英の割合は3:7ぐらいで日英が多いです。

愛知県を中心とした東海地方の企業からの受注を中心にしていると、「日本語資料の英語版作成」というニーズが高くなります。海外展開しているメーカーが多い、この地方ならではの特徴だと思います。

私たち日本人の書く英語は、英語を母国語とするネイティブに見せれば、細かいところをあちこち直されるような英語かもしれません。しかし、日本語を母国語とするからこそ、原文の理解においては有利であることは間違いありません。

本来はターゲット言語に訳すのが原則

海外の翻訳業界では、「母国語をターゲット言語(訳出後の言語)とする翻訳」を原則としています。日本人の場合でいうと、

・外国語である「英語」から、母国語である「日本語」へ訳す

ことしか求められていないことになります。

これは「表現レベル」において母国語のレベルを要求しているからです。ただし訳し上がった成果物がいくら美しくても、原文の英語を正確に伝えていなければ本来は翻訳としての意味がありません。

不実な美女か貞淑な醜女か

この点において「日本語から英語」方向への翻訳をする場合、

➀日本人が訳すと日本語原文の読み取りは正確だが英語での表現力が不足

②英語ネイティブが訳すと英語での表現力は高いが、日本語原文の読み取り能力が不足

という二択に迫られることになります。

一番いいのは➀+②の第3の選択肢、

③日本人が訳した英語を英語ネイティブがリライトする

という方法ですが、2人の手を介するために時間とコストがかかることは避けられません。

そこで限られた時間と予算の中、➀と②のどちらを重視するかという場面で、技術翻訳においては➀が選ばれることが多いという訳です。

ロシア語通訳者の米原真理さんの『不実な美女か貞淑な醜女(ブス)か』というエッセイのタイトルにあるように、多少のアラには目をつむっても内容の正確さを取るか、内容の正確さを犠牲にして英文としての洗練度を取るか、というのは翻訳依頼主の永遠の課題です。

ですから、英語ネイティブのように文法ミスがゼロで洗練された英語を書けないからと言って、翻訳者として需要がない訳ではありません。現に私の仕事の7割近くが英訳であるように、日本人翻訳者の手による英訳需要は、実際のところかなりあります。


日本語ネイティブとしての「和訳」

一方、残りの3割は主に海外のエージェント経由で「英日」翻訳をしています。
こちらはまさに上に述べた通りの理由で、日本人として「日本語のナチュラルさ」を求める依頼主から仕事を受注しているという訳です。

また、非日本語ネイティブが訳した日本語を、「ネイティブチェッカー」として直す仕事もあります。
ワード単価は最初から日本語に直す仕事の約半分ですが、かかる時間もおおよそ半分程度なので、時間単価としてはほぼ同程度になります。

「英語っていつまで勉強していても難しい」「むしろ勉強すればするほど難しいと感じる」我々日本人翻訳者にとって、「日本語ネイティブ」であることがこれほど求められる場面もないでしょう。


どちらの仕事も楽しいです。作業している時は、脳の別の部分を使っているように感じます。
両方の仕事をバランスよく引き受けていると脳の疲労度も軽減される気がします。

2017年8月31日木曜日

同じ単語が他の場所でどう使われているかを検索する

意味が取れない単語、訳語選択に迷う単語が出てきた時

Excelのフィルタ機能についてお話ししましたが、Wordの検索機能でもキーワード検索で同じ単語を一気に探すことができます。Wordの場合は検索された語に黄色のマーキングがつくので、さらに分かりやすくなります。

この機能を使って、

「意味が取れない単語や訳語選択に迷う単語が出てきた時、同じ単語が他の場面でどんな使われ方をしているか見る

ことができます。

たとえば、"nature" や "life" という単語は英語そのままならイメージしやすい言葉ですが、日本語に移し替える時には難しさを伴う単語です。

"nature" は自然なのか天然なのか、性質なのか特質なのか。
"life" は人生なのか生命なのか生活なのか。

前後の文脈で判断するのが普通なので、同じページの周辺を丁寧に読んでヒントを探しますが、それでも分からないときは、文章(書籍、資料)全体でその単語を検索します

すると数か所で同じ単語が使われている時に、同じような文脈で同じような意味合いで使われていることが分かってくることがあります。

意味が取りづらい単語が意外にその資料の中でキーワードであったりすることがあります。そういう場合は特にワードチョイスが重要になります。

いろんな場面での使われ方を一括検索して眺めることで、ヒントになる場合がよくあります。

2017年8月30日水曜日

Excelのフィルタ機能の利用

翻訳の納品形態の1つとして、エクセルファイルに英日(日英)対訳でデータを入れるという形式がありますが、1つの仕事に同じ単語が何度も出てくるときがあります。

そんな時は、エクセルの先頭行に「フィルタ」をつけることによって、原文に同じ単語やフレーズが出てくる場合はまとめて抜き出すことができます。基本的に技術翻訳では同じ単語やフレーズは同じ訳語にしなければならないので、同じ用語が含まれている行はまとめて訳しておくほうが効率的なこともあります。

Memsourceなどの翻訳支援ソフトでも、原文の列、訳語の列にフィルタがついていて、キーワードを入れるとそれを含むセルを抜き出すことができるようになっています。

翻訳作業が終了した後に、同じ用語で検索して、同じ訳語が当てられているかどうかの再確認に使用することもできます。

分量の多い翻訳を長期間かけて行っていると、最初の方でどんな訳語を当てたか忘れてしまうことがあります。同じ原文に異なる訳語が当てられていると読む人は混乱します。

訳語統一のために「フィルタ」機能を活用することはお勧めです。

2017年8月29日火曜日

名刺の内容をアップデート

2011年に在宅翻訳者として仕事を開始してから6年、名刺の内容はこれまであまり変えてきませんでしたが、このブログを始めてから私も他の翻訳者の方のブログなども読むようになり、情報を収集するようになりました。実務翻訳者の方の中には名刺の肩書欄にただ「英日翻訳者」や「実務翻訳者(英日/日英)」とする他に、専門とする分野を入れている方もいらっしゃるようです。

私も、Twitterのプロフィール欄では自分の専門分野として「自動車」と「契約書」を挙げていますが、名刺に入れるという発想はありませんでした。早速真似してみようと思います。

また、せっかくTradosを導入したので、(まだ研究中なので、一刻も早くまともに使えるようになりたいのですが)Trados購入時に特典としてダウンロードすることのできたアイコン画像:
 


も入れて作成してみようと思います。

在宅翻訳者として数年経った方は、時々名刺を見直してその内容をアップデートしてみても良いかもしれません。

2017年8月28日月曜日

19-3 夢のための準備も1割

 19-3 夢のための準備も1割

今、私は自分が仕事に使える時間をほぼ10割、いま頼まれている仕事、納期のある仕事に使っていますが、本当のところは、自分のキャパシティの1割ぐらいのところでは、将来の夢のための準備もしたいと思っています。

実務翻訳の仕事も非常に面白く、やりがいのある仕事ですが、本の翻訳への興味も捨てきれません(ちょっと先日の投稿とは矛盾しますが)。

私は最初に訳した書籍が自分の好きな心理学分野の本でした。できればこの関連の方向で訳書を続けて出したいと思っていたのですが、トライアルにはその後合格していないので、本当の意味での出版翻訳者としての実力はまだ備わっていなかったのかもしれません。

出版翻訳専門の翻訳会社「トランネット」では定期的にオーディションを実施していて、オーディション実施を知らせるメールは特別に携帯電話にも転送されるしくみにしてあってまめにチェックしているのですが、「面白そうな本だな」と思っても、その時仕事がパンパンに入っていたりするとトライアルに応募する余裕もないことがあり、限られた中の仕事時間の配分は、うまく行っているとは言い難い状況です。

自分の中で強制的に出版翻訳オーディションに応募する時間か、原書を発掘して売り込むための企画書を書く時間をひねり出していかないとと思っています。

「この本を自分の手でどうしても訳したい!」と思う本にまだ出合っていないのかもしれません。本を訳すまでの翻訳者になるには、まだまだ英語の原書の読書量が足りないかもしれません。もっと読まないと!

2017年8月25日金曜日

コラム:書類仕事に追われる日

コラム:書類仕事に追われる日

個人事業で翻訳者をしていると、請求書の作成などの書類仕事がたまってきて、時々それだけで半日ほど仕事が止まってしまうことがあります。

とはいえ請求書を起こさないと報酬を振り込んでもらえないですし、あまりにも遅いと親切な会社からは「あの仕事の請求書どうなりましたか」と言っていただけることもあります(某社の某さん、スミマセン...)

そういう事務仕事に必要な時間も念頭において仕事を引き受けないといけないですね。ついつい忘れてしまうのですが...。

また、新規の取引先とお仕事を開始する際は、トライアルだけでなく様々な書類仕事が伴います。前にもお話ししましたが、秘密保持契約を交わすケースも多くなっています。海外の取引先の場合は当然英文ですので、短時間でざっと読んで問題がないか確認してサインしなければなりません。

また、

・身分証明書(パスポートや運転免許証の写しなど)
・大学の卒業証明書
・翻訳クラスの終了証明書(あれば)
・マイナンバーカードの写し

などを求められることもあります。

私が最近取引を開始したある海外の会社からは、先月最初の入金がありましたが日本の源泉徴収率に当たる10.21%がきっちり引かれていたので、日本の税務署も海外の会社にも通達を出して源泉徴収をさせているということだと思います。最近特に、海外の会社からもマイナンバーカードの提示が求められるのはこのためだと思います。

これらの書類を入手するために関係先に連絡してこちらに送ってもらう、という一連の作業も結構手間がかかります。

翻訳作業だけで一日7時間ペースの仕事を入れていると、実際には10時間ぐらい稼働することになることもありますので、家事や育児とかけもちされている兼業主婦の方は特に要注意です!仕事入れすぎると寝る時間がなくなります(笑)。