2017年6月8日木曜日

はじめに



はじめまして。フリーランス翻訳者の浅野ユカリと申します。


結婚して子どもが生まれる前は企業内で通訳と翻訳の仕事をしていました。子どもが生まれてからは不定期に実務翻訳の仕事を頂いて、基本的に在宅で仕事をしています。

 
フリーランスの翻訳者と言うと、トライアルを受けて翻訳会社に登録し、翻訳会社からの依頼を受けて仕事をする道がよく知られており、一般的だと思います。もちろん、私も何社かの翻訳会社に登録していますし、翻訳者として実際に仕事をするにはトライアルに合格するだけの実力がなければならないでしょう。
 
しかし、それとは別に、友人や知人から「翻訳をお願いしたい」と直接依頼されることもあります。私の現状は、むしろそちらの方が多いです。私は大学を卒業してすぐ翻訳者になった訳ではなく、ホテル勤務や貿易事務など英語を使う様々な仕事を渡り歩きながら勉強を続け、30代半ばで社内翻訳の仕事にたどり着きました。その仕事に就いた時も、以前に一緒に通訳養成学校で勉強していた仲間からの紹介でした。振り返ってみると、素晴らしい仕事に導いてもらったのはすべて知人の紹介によるものだったかもしれません。この業界に限らず、フリーランスの仕事は人脈が運んできてくれるものが多いと思います。
 
さて、知人から舞い込む依頼をきちんと「仕事」として受けるには、事務的な体制(オフィス)を整える必要があります。オフィスと言ってもわざわざ事務所を借りる必要はありません。自宅の机にパソコンとプリンターと電話があれば1人で立ち上げることが出来ます。法人にする必要もありません。個人事業主として税務署に青色申告の申請をするだけ(後述)です。ただ、こうした仕事周りの細かな庶務的な事については、詳しいことは案外誰も教えてくれず、「知り合いに翻訳を(それも結構なボリュームを)頼まれたけどどうしよう」という人は結構いるのかもしれないと思いました。そういう人のために、事務的な面に絞って説明しようと、このブログを書くことにしました。プロの通訳者や翻訳者が受注から、納品、請求までを自分1人で行うための具体的な方法を紹介して行きたいと思います。
 

1: 納期に余裕のある仕事はほとんどない

2: 屋号と名刺と見積書を作る

3: 自分の翻訳スピードを測る

4: 屋号印(角印)と請求書を作る

5: セキュリティの確認

6: 営業活動(ウェブサイト作成&ディレクトリへの掲載)

7: 帳簿管理と税務署への申告

8: クラウド翻訳と出版翻訳オーディション

9: 連絡の受け方(メール転送機能の活用など)

0 件のコメント:

コメントを投稿