2017年6月20日火曜日

第3章: 自分の翻訳スピードを測る


3-1 自分は1時間で何ワード訳せるか測る

◆翻訳スピードについては翻訳の業界雑誌でもよく取り上げられていますから、「翻訳事典」などの雑誌も参考にされると良いかもしれません。個人差があるとは思いますが、一般的な翻訳者は、12000ワード程度こなしているようです。私の場合は200ワードで1時間ぐらいかかってしまいますので、2000ワードこなすには10時間労働になってしまいます。8時間で2000ワードこなそうと思えば1時間で250ワード翻訳できるスピードが必要です。もちろん急いでいるからといって品質を低下させてはいけないので、品質を保ちながら経験とともにスピードも上げていくという努力が必要です。

◆自分の翻訳スピードの把握は、翻訳会社に登録している翻訳者にも必要です。
 
◆翻訳会社からの仕事の依頼はメールが多いですが、急ぎの時は電話がかかってきます。大量の翻訳を短期間で処理しなくてはならない場合、1人の翻訳者では無理だと翻訳コーディネーターが判断した場合は複数の翻訳者に分けて仕事を行います。この時、コーディネーターは「全部で〇〇ワードあるのですが、納期○日までだと何ワードできますか?」と聞いて来ます。この時自分のキャパシティ以上の量の仕事を引き受けてしまわないためにも、自分が翻訳のために費やした時間は大まかにでも記録しておくと良いと思います。
 
◆私の失敗例は契約書の翻訳の時で起こったことですが、新規でトライアルに合格した会社から契約書の和訳の依頼が来たとき、普段通りに1時間200ワードの計算で受注してしまいました。ところが実際にはものすごく時間がかかって、どう頑張っても1時間当たり150ワード程度しかこなせませんでした。この時は4時間睡眠の日が3日ほど続いてしまい、家族の夕食も手抜きになって迷惑をかけ、本当に大変な思いをしました。(明日に続く)

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