8-3 出版翻訳オーディション
私には一冊だけですが出版されている訳書があります。これは「トランネット」という翻訳会社が主催した出版翻訳オーディションに受かって獲得した仕事です。オーディションを実施している会社は
日本一の実績を誇る出版翻訳専門サイト「トランネット」
という会社です。
トランネット会員になるには
入会金 5,400円(税込み)
年会費 10,800円(税込み)
の費用が必要です。
その他、オーディション毎に応募料 3,240円(税込み)が必要となります。
私は2015年の3月にトランネットの会員になって、最初に応募したオーディションで合格して、4月から翻訳開始、約1カ月半で200ページ強の本を一冊翻訳しました。
オーディションでは結果と講評が発表されますが、合格の具体的な要因は先方からはっきり明かされることはありませんので、自分の体感でしかないですが、先方の好みの文体と私の訳し方が偶然合致していたのかなと思います。
成績だけで言えば私より優秀な人はもちろんたくさんいたでしょうし、もしかすると実際に翻訳を引き受けるか否かの時点で、スケジュールの都合もあったかもしれません。
1カ月半で200ページの翻訳というのは、日中もフルタイムで稼働しないと間に合いません。会社勤めの人ではできないだろうと思います。
私の場合は、当時子どもが幼稚園の年中児でした。私にとっての最初のオーディションは、「ただ受けてみたい」という気持ちだったので、まさか最初から仕事をすることになるとは思っていなかったため、本当に焦りました。ただ、その時受けたオーディションの課題は自分の好きな分野だったので(心理学)、「この本を訳したい」という気持ちは強かったです。
その後2冊目の翻訳本出版という野望はかなえられていないので、まだ私には本当の実力が備わっているとは言えないかもしれません。もっと勉強して、叶えたいと思います。
その後トランネットからは時々「リーディング」という仕事をいただいています。これは2~3週間の納期をいただいて英語の原書をまるごと一冊読んで日本語のレジュメにまとめるという仕事です。その仕事を5、6冊経験しましたが、とても勉強になりました。
英語の原書を自分だけが理解するために読むのと、レジュメを作るために読むのとでは読み方が異なります。「アウトプットを意識したインプット」というのは、とてもいい訓練になります。それを仕事としてやらせてもらえるのはとてもありがたいです。
出版翻訳の世界に関心がある方は、このような翻訳者ネットワークに登録して、リーダー(リーディングする人)登録から始められても良いかもしれません。
トランネットについてはまた後日詳しく説明します。
2017年7月12日水曜日
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