第10章: 仕事が重なったら
10-1 断ると二度と来ない?
複数の取引先と仕事をしていると、どうしても仕事が重なる時が出てきます。同業者の中には、「断ってしまうと次からもう仕事が来なくなるかと思うと怖くて断れない」といって、徹夜レベルの強行スケジュールで仕事を受けてしまう人がいます。私も自分の処理能力が分からず、そうなってしまうこともよくありました。
ちなみに今の私の場合でいうと、仕事が詰まっている時は、丁重にお断りします。向こうも、「今は忙しそうだな」と思うとしばらくは連絡が来ませんが、また空いた頃に連絡が来ます。まるで神様がどこかで見ていて仕事をコーディネートしてくれているかのように、タイミングよく次の仕事が来る時もあります。ですから、「仕事を一度断ると二度と来ない」というのは誤りだと思います。
「あの人は頼めばいつでも引き受けてくれる」という状態にしておくのは理想的ですが、一カ所の取引先から年間通してコンスタントに仕事が来るということはそれほどないので、複数の取引先を持っておくというのはやむを得ません。そのため、時には断る仕事があっても仕方ありません。
ただ、お互いに信頼関係が出来上がってからの話だと思うので、最初のうちはあまりバタバタと複数の取引先と契約しない方がいいかもしれません。
仕事を断る時には「○月の下旬ごろまで詰まっているのでそれ以降なら空いています」と具体的にスケジュールを言うと、予約という形で押さえてくれるクライアントもいます。
無理して仕事を引き受けるのが常態化すると、仕事そのものが嫌になってしまったり、家族からも協力を得られなくなる可能性もあります。夜なべして頑張るのはせいぜい年に数回にとどめた方が良いと思います。
バリバリやれる気力と体力に満ちているときは勢いに任せて稼ぐのも良いかもしれませんが...。
2017年7月20日木曜日
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