2017年10月9日月曜日

翻訳者がノマド生活できない理由

フリーランス翻訳者は基本的にパソコン一台で仕事しているので、固定のオフィスやデスクは必要ありません。電話も時々かかってきますが、スマホ一台あれば国内からの連絡にも海外からの連絡にも対応できます。

決まった時間と場所に自分の身を拘束されない、というフリーランスのメリットを感じすぎてしまって、今となってはどこかの組織に所属して仕事をするのが考えられなくなってしまいました。(そろそろ派遣登録解消しようかな...)

とはいえ、翻訳者にはいわゆる「ノマド生活」には向いていません。

翻訳作業には大量の「辞書と資料」が必要だからです。

インターネットやDVD-ROM辞書、電子辞書も発達していますが、いまだ紙の辞書しかないものもあります。パソコンは少しいいものに買い換えましたが、今使っているすべての紙辞書をデータ辞書にしてパソコンに入れ、パソコンを持ち歩いて旅行しながら仕事する、というのは現実的ではありません。

基本的に翻訳者は「人が書いたもの」を常にパソコンの中に入れているので、万が一盗難にでも遭ったらとんでもないことになります。

まだ、カフェなどのWi-Fiに不用意に接続したりすると、そこから情報を抜き取られる恐れもあります。

自分のモバイルWi-Fi端末を持っていく、という手もありますが、パソコンのディスプレイをどこから誰が見ているかわかりませんし、ちょっとお手洗いに立った隙に情報をすべて持ち去られたとしても不思議ではありません。

ですから、私の今の作業PCはノートパソコンですが、これは実家に帰省するときにそちらでも作業したい場合か、万一出張でも入ったら持って行こうということを想定しているので、「ちょっとスタバで翻訳の仕事」というのは実際にはできないです。

ただ、このブログの記事や、別の媒体を使って書いているエッセイなどは、スマホアプリを使って外出先で書いていることもあります。

おかげでスマホのフリック入力は両手の親指をフルに使って入力し、予測変換に手伝われることもあって、標準キーボードのブラインドタッチ並みのスピードで打てるようになりました。

私はコーヒーが大好きなので本当はおいしいコーヒーを飲みながらカフェで仕事したいですが、やはり大量の資料と情報漏洩のリスクを抱えながらスタバでお仕事、というのは無理なので、秋も深まってきたことですし自宅でおいしいコーヒーを淹れて、今日もお仕事頑張りたいと思います。

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