2017年10月25日水曜日

難しい単語こそ英英辞典で

見慣れない難しい単語に遭遇した時、他にも似たような単語があるのに、なぜこの単語をここで使ったんだろうと思うことがあります。

例えば、先日訳した文章の中にtaxonomy(分類方法)という単語が出てきましたが、classification という単語があるのになぜtaxonomyなのだろうと思いました。



私の好きな「コウビルド英英辞典」にはちなみに

・A classification is a division or category in a system which divides things into groups or types.

Taxonomy is the process of naming and classifying things such as animals and plants into groups within a larger system, according to their similarities and differences. [TECHNICAL]

と出ていました。

classification だと「分類」「区分」することそのものを指すのに対し

taxonomyは「分類学」「分類法」つまり「分類の方法」「どうやって分類するかというその基準となる考え方」ということです。

ですからtaxonomyを単に「分類」と訳してしまうと持っている意味を100%伝えていないことになります。私はある分野の仕事でこの単語を「分類方法」と訳しました。

おそらく"method of classification" となどと3語で表現するよりも、一語でtoxanomyとビシッと決めたかったのだろうな、と「敢えてこの単語」にした理由を想像しました。

このように、他にも同じような意味を示す似たような単語が存在するのに普段あまり見ない難しい単語が使われている場合は、「あえてその単語が使われている」可能性を意識して、その単語の持つ語感をつかむためにまず英英辞典に当たってみる必要があります。

結果として同じ訳語にたどり着くとしても、その単語の持つ語感をつかんだうえで訳すのとそうでないのとでは、文章全体の分かりやすさに響いてくると思います。

難しい単語こそ英英辞典を引く、その上で英和辞典の和訳も参考にてして自分の訳語を決定する、というプロセスによって、「英和辞典の訳語を鵜呑みにすること」が減り、「違和感のある訳文」が減ることにつながるのではと考えています。





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