第17章: やっと私も翻訳メモリを導入?!
17-1 苦手意識を克服しなければ!!
長年、用語集と言えばエクセルシートに対訳を打ち込んだだけのものを使ってきた古い体質の翻訳者の私ですが、とうとう翻訳メモリを導入しようかと考えています。
翻訳メモリと言えば「Trados」が有名ですが、これまで導入を考えては何度も見送ってきました。
それは主に以下の3つの不安からでした。
・使いこなせるか自信がない
・個人としては相当額の初期投資なので、投資に見合う案件が入ってくるかどうか不安
・ソフトを入れてもパソコンが正常に(サクサク)動くかどうかが不安
最近ではTrados案件の打診も多いので、2番目の懸念はおそらくすぐに解消されそうです。問題は、「使いこなせるか」と「パソコンが重くならないか」の2点です。
Tradosを使おうと思い始めて、Amazonで関連書籍を探したり、他の翻訳者さんが書いているブログを渡り歩いたりしてみて思い至った結論は
「本を読んでも分からない。実際に使ってみなければ使いこなせない」ということです。
Tradosの使い方セミナーは東京や大阪では定期的に開催されているようですし、ウェブ上でも使い方の動画はアップされています。
ただ、ブログ上で語っておられるTradosの使い手の翻訳者さんの話を読んでいると、「仕事が来たから必死で使っていたら使えるようになった」という声が多いです。
実は私も最近、ある海外の翻訳会社から「Tradosを使った案件の最終チェックをして欲しい」と言われたのですが、「トラドスは所有していないので」と断ったところ、「無料トライアルがあるから今すぐ買わなくていいから、それをダウンロードして仕事を受けて欲しい」と言われ、「今ダウンロードしてすぐ使えるようになるのか自信がないので今回は断らせて欲しい。導入については真剣に考えます。」と言って結局は断ってしまいました。
後になって考えたら「無理してでも受けてみたら良かったかな」と思っています。
以前に私も無料トライアル期間にTradosをダウンロードして自分がその時やっている仕事のファイルを入れて使ってみようと思ったのですが、「どこが分からないかも分からない、全くもってちんぷんかんぷん状態」だったので、「この仕事が終わったら研究しよう」と思ったのですが、結局Tradosを開ける気にならずそのまま断念してしまい、苦手意識だけが残ったまま無料トライアル期間が終わってしまったのでした。
無料トライアル期間は以前に使用してしまったので、次はもう購入するしかありませんが、Tradosを使うには、「Trados案件を受注する」しかないと思っています。実際に仕事をしながら四苦八苦するしかないでしょう。
Amazonを探しても、ブログを探しても「これさえ読めば劇的に分かる」と評価されている本や記事があまりないのも、そういう訳だと思います。
苦手意識を克服するには、まず飛び込んでみるしかないのかもしれません。
2017年8月18日金曜日
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